Aix

有頂天家族のAixのレビュー・感想・評価

有頂天家族(2013年製作のアニメ)
3.7
森見登美彦原作、菅正太郎が構成を務めたアニメシリーズ。狸鍋にされた父親とその子供たちの話。

期待していたほどではなかったけどまあまあ面白い作品でした。さすが森見登美彦の小説が原作なだけあって、今作は京都の街並みや台詞回しが心地良く、そこが魅力になっていたと思います。話自体がくだらないどんちゃん騒ぎがベースになっているのも如何にも彼らしかったです。

ただその一方で、同じく森見登美彦の小説が原作の四畳半神話大系や夜は短し歩けよ乙女などに比べると、今作は悪い意味で地味だし、個性もなかったです。湯浅政明と吉原正行の監督の力量の差がかなりはっきり出ていた気がします。中盤は退屈する回があったし、最終回もごちゃごちゃが面白い割にはあっさり終わってしまって少し残念でした。今作を制作したPAWORKSって、凪のあすからのような綺麗なアニメーションを作るイメージがあったんだけど、今作の作画は正直普通だったと思います。気のせいかもしれませんが、良くも悪くも今作は四畳半神話大系の成功に便乗して作られたようにも見えました。
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