椎良

呪術廻戦 第2期 懐玉・玉折/渋谷事変の椎良のレビュー・感想・評価

4.7
【渋谷事変】

役廻

〈ハロウィン当日、突如として渋谷を覆う"帳"。閉じ込められた人々を救出すべく、五条悟が向かった先には───
渋谷へと集う呪術師たちは未曾有の事態に戦慄する。ぶつかり合う人と呪い、その向こうにあるものとは〉

2期後半。あまりに衝撃、絶望的な展開で話題…特に今作最強格・両面宿儺の再登場によって話も絵面もとんでもないことに。
この作品のパワーバランス、ほんとに歪過ぎない?

物理法則完全無視の超能力激突!に目が行きがちだが、主人公・虎杖が繰り広げる殴り合いもかなりの見どころ。実在の場所を持ってきて破壊を伴うアクションをやるのも現実との地続き感があって凄く好き。
また多くのキャラ、多くの戦闘スタイルが交差する。それぞれが分散して話が続いていくのも群像劇チックで良かった。どこ行っても死にそうだけど…。

自分は漏瑚や真人のキャラ性が120%発揮されるのが大好き。漏瑚は捨て切れなかった矜持という面に垣間見える人間性、真人は虎杖のライバルかつ急激に成長を遂げる狂戦士としての立ち位置が完璧。島崎信長の怪演凄!!!
その他退場組も、心があるのかないのかもうワカラン良演出の数々でその別れが引き立てられていたので文句ナシ。冥さんカッコイ〜〜〜〜

一方、アニメーターにより制作・MAPPAにおける余裕のない体制がX(旧Twitter)上で露呈される。
全体的に作画が凄まじいの一言であるが、宿儺・摩虚羅戦辺りはなかなかに分かりにくさがあったように感じるのはそのためだろうか。アニメの内容に関連はないが、見る上でノイズになってしまったので少し残念。

本作に続くのは"死滅回遊"。
今作級の驚愕演出・アクションを期待するが、退場ラッシュでダメージ負いまくってるので放送まではクールダウンとしたい。

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【懐玉・玉折】

手中

〈2006年・夏。呪術高専の生徒・五条悟は、夏油傑とともに最強タッグとして活躍していた。彼らに与えられた護衛任務、そこにはターゲット:天内の暗殺を狙う影が…
やがて、五条と夏油の関係に破局が訪れる〉

最強と最悪、その分岐点。心を抉る過去に迫る2期前半。

コメディとシリアス、その緩急が鬼。夏油の闇堕ちへ向かう展開がグロテスクかつ美しい。マジでどうすれば良かったんだ…になる
かつての無邪気なキャラクター達が見てて楽しいのは勿論、アニメならではの描写や眩し過ぎるOP・EDの相乗効果もあって、最後の方悲壮感と切なさダダ漏れでスゴかったです!!ここに来て1期や劇場版におけるセリフ・描写が効いてくるのも辛し良し

大義が本人の軸であった夏油と、己の持つ強さこそが軸であった五条。
パズルの最後の1ピースがようやく揃い、走り出す最強・五条悟の物語────

綺麗にまとまった良シーズン!
次クールからは渋谷事変、目一杯苦しませてくれよな!!血涙
椎良

椎良