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ふしぎの海のナディアのHALのレビュー・感想・評価

ふしぎの海のナディア(1990年製作のアニメ)
4.5
「この世の中で縮退炉に勝てるのは縮退炉だけです」
10話「グラタンの活躍」にエヴァの「マグマダイバー」とか「使徒、侵入」系列の「機雷に囲まれた地下水道からの脱出」という空想科学回を感じて、観る前はここまで潜水艦ものとして話が作られてるとは思ってなかったよ……と反省したり、13話のロボットとトロッコの追いかけっこにラピュタや未来少年コナンの宮崎駿直系のアクション技術を感じたり、凄まじすぎる第一部の幕引きの22話でミサトさんもリツコさんも全部盛りのエレクトラさんの覚悟に感動していたのですが、そこから突入する島編の健全な悪夢っぷり。噂には聞いていたがこれほどとは……突然サンダーバードパロディを始めたときはどうしようかと思った。ジャンは相変わらず周りが見えていないし、ナディアは見ようともしないし……しかし36話で白スーツのエレクトラさんが現れてからはなんだか『シンエヴァ』でアスカに「死に装束よ」と言われていた白プラグスーツとか思い出してずっと半泣き状態でした。しかしラスト一話の情報量がすごくて、これだけでワンクール分作れるんじゃないかと思いました……ジャンのあのシーンとか思考停止しちゃったよ。「ヱクセリオン」から最後にマリーが投げる飛行機まで、本当にラスト四話は完璧。あの飛行機がゼロ戦にもなりウンダーにもなったのだろうか。昔のアニメを追う喜びはここにある。
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