センカン

星界の戦旗IIのセンカンのレビュー・感想・評価

星界の戦旗II(2001年製作のアニメ)
4.1
バカ。

あっという間に見終わってしまった…、前作とは打って変わって、侵攻によって手に入れた領地で地上の問題を片付けるために奔走する話。冒頭から倒れたジントにラフィール様が駆け寄るシーンが流され、不穏な未来を予見しながら見る事に…

前作が宇宙戦争、アーブ的に言うなら空間世界での話が多く、アーブの人々の個性を深く知れたのとは対称的に、今作は地上世界から見たアーブ、ひいては帝国の世界観の乖離を改めて見せられた感じがします。
ホントに地上興味ないんだなこの人達…宇宙で生まれ、宇宙で生きるアーブ達にとっては重力に囚われた人々の気持ちは分からんのでしょうな。

今までのシリーズで最も長くジントとラフィール様が離れて過ごした時代になりました。二人の会話劇が減ったのは残念な反面、離れているからこそ相手を思いやる描写が見れてこれはこれで眼福。終盤のラフィール様の泣きそうな(アブリアルは絶対に泣かない)顔が忘れられないです。

タイトル回収、紋章からずっとの事ですが、ジントに対して度々ラフィール様から賜れる「バカ」が最高過ぎます。
ホントにバカだと思って言う時、照れ隠し、照れ隠しもレベル差があって川澄さんが絶妙に変えてくるから凄い。この年代に川澄さんが圧倒的人気を博したのが頷ける演技力。
「〜するがよい」も自然と言えるの凄い。清廉さと気高さを兼ね備えながら、紙一重の傲慢さが全く出てこない、純粋な皇族の声が出せるのも彼女ならではです。これだからアニメはやめられない。

点数内訳
世界観:4
ストーリー:4.5
キャラ:5
音:3.5
映像:3.5
スコア:4.1

OVAだからか正式放送してないのか、戦旗IIIが登録されてない…
あの頃になるともう抱きしめるくらいしちゃうジントくん。軍属を休んでずっと付いてくるラフィール様もひたすら可愛い、開始5分で2バカ貰えました。ありがとうございます。ただ一番インパクト強いのはエクリュアの荒運転笑
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