センカン

葬送のフリーレンのセンカンのレビュー・感想・評価

葬送のフリーレン(2023年製作のアニメ)
4.3
/(-ω-)\

勇者ヒンメルとの旅の軌跡を振り返りながら、人の心を知っていくってストーリー構成が実に面白い。
新たな仲間達との旅の中で起こる出来事が上手く回想とリンクしてて、フリーレンさんこんだけ濃い想い出あるのに、よく当時人の心知ろうと思わなかったなって笑ってしまいます。
無くしてみて初めて分かるって事すかね。

初見なのでどう話転がるのかワクワクしてる一方で、ちょっと予想外な面白さもあったという印象。
大切な人が先に亡くなっていく長命種の憂い系は凄く好みで、さよならの朝に約束の花をかざろうとかドストライクなのですが、今作でも回想しつつ年数はドンドン過ぎて行って、フェルンとシュタルクなんて早々に付き合って子供産まれて、下手すると亡くなるとこまである…?とか考えてました。実際序盤は数年単位がサラッと進んだりしますしね。

そういう意味では最初に意外だったのはアウラ達との一連の戦闘、基本感動ストーリーで魅せにくるかと思いきやジャンプ的なバトルの面白さを入れてきていて、その上で師匠達との思い出の回想にもなってるってのが、本筋にも逸れてなくて凄く上手いと感じました。

もっと意外だったのは試験編ですね。面白いと聞いて期待も大きかったですが、それを越えてくる面白さと長さ笑、今までの旅のスピード感なんだったの?ってくらい滞在長い。シュタルクの影無くなっちゃうよ笑
何より、これまでも旅の途中で会う人達には、自害せよアウラや筋肉エルフ、やさぐれ神父など個性的な面々が揃ってましたが、試験編のメンツがこれまたドロッドロに濃い。こんなキャラ達作っちゃったら長くなるに決まってるでしょーが!っと叫びたい。

もっと爆速で時間経過すると思っていた自分としては、この時間軸にこんなに面白いキャラ達がいたら、時間安易に進められなくねーかと思ってしまいます。
一方でここで別れた人達がまた何年か後にどうなってるのか、とかも観れると思うと凄く期待してまいます。

フェルンとシュタルクの甘酸っぱい恋愛描写…というかフェルンのめんどくさいムーブ笑、も事あるごとに描かれていて、もっと進展早いものかと思っていたので驚き。
こちらもこんなに丁寧に2人の馴れ初め描かれたら、進展した時の感動は半端ないでしょうね。フリーレン目線で泣いちゃいそう。フリーレンは泣かなそうだけど笑

回想含んだ話の展開がメインなので、無茶苦茶戦闘シーンが多い作品では無いのですが、限られた中での戦闘シーンの派手さは尋常ならざるレベルでした。魔法使い達それぞれの固有の魔法も斬新でその描写も十分に面白いですが、フリーレンが本気出した時はレベルが2段くらい変わります。完全に劇場版クオリティ。

点数内訳
世界観:4.0
ストーリー:4.5
キャラ:4.5
音:4.0
映像:4.5
スコア:4.3
センカン

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