ぜにげば

サイバーパンク エッジランナーズのぜにげばのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

 星5をつける時はいつも迷う。上限に達した数字を付けることを疑ってしまう。まあ違うなと思ったらあとからいじればいいし、星5の中での優劣はあるはずだけどどうでもいい。少なくとも今の僕は、星5をつけるに値する作品だと思っている。それぐらいエモくなってます。というか、作品のことを思い返すとため息が出てしまって思うようにレビューができない。夢のような作品でした。

 最後のデイビッドの死は『ONEPIECE』のヒルルクを彷彿とさせる素晴らしさがあった。ヒルルクの死は、概念としての本当の死について「忘れられたとき」と説きつつ、実際に銃で撃たれて死ぬことで「本当に毒では死なない」というかっこよくて優しい屁理屈を通してる。デイビッドも、サイバーサイコシス化してしまって死んだメインの無念を晴らすかのように、サイバーサイコシス化が進む中アダムスマッシャーと戦い、かろうじて正気を保ったまま死んでる。直前のシーンでアラサカビルの頂上に立ったのも、母親の「最上階に…」の夢を屁理屈で叶えてる。自分は死んで、月に行く夢をルーシーに託す。なんだよそれ…。

 仲間たちの顔を浮かべながら思いを馳せるだけでも一日が終わりそう。書くのは最後の2人だけにするけど、レベッカ今作の立役者すぎるだろ…。好きな人に思いを伝えず支え続けてついて行く。お前…。ファルコも独りでルーシーを守るっていう、ある意味一番キツい役回りだ。

 ストーリー以外についても、全てがハイクオリティ。作画は個性があって且つこれ以上ないくらいの神作画。 TRIGGERスゴすぎる。デザインもいい。まあ街並みとかはゲームが元だろうからプレイしてない自分には評価は難しいけど、例えば最後のサイバースケルトンを装着したビジュアルなんか、母親とメインの形見を取り払った姿であり、同時にアダムスマッシャーとの力の差を一目で分からせるの、ほんとにすごいよ。ルーシーのキャラデザは天下一。草薙素子っぽさもありつつ、似すぎず、個性もある。

 音楽もいい。opとedもオシャレだし、作中に流れる曲エモすぎる。勘弁してくれ。

 これぐらいにしますか。全てのストーリー、全てのデザイン、全ての音、全てが100点でした。はぁ…。また見るし、サイバーパンク2077は絶対プレイする。デイビッド達の残り香を感じに行きたい。ここまで食らった作品は中々ない。
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