原作は未読だけどアニメは第一期からずっとほぼリアタイで見ていました。
最初からずっと見ていたとなるともう10年近い付き合いになるわけなので完結編となるとちょっと思い入れもひとしおでグッときてしまうものがある。個人的には例のタイトル回収の回が演出含め完璧だったし、正直あれが最終回でも良かったとさえ思う。実際、この完結篇でもそこを越えてくるということはなかったと思うのだが、しかし音楽というものは、特にポップミュージックなんかはそうだけどメインテーマを最低でも二回以上はリフレインさせるものである。いわゆるサビというやつですね。
それでいくと本作は序盤のメインテーマをもう一度、しかし今度は三年生で部長となった久美子が繰り返すという構成なのであろう。それを踏まえるとまぁお見事な完結編だったと思いますよ。最初と同じようなことをやっているだけに見えて、作品全体に通底されるテーマが高らかに昇華されていたと思う。これは『グレンラガン』風に言えば“同じ場所を回っているように見えても少しずつ上昇していっている”とも言えよう。
思わず往年のロボットアニメから引用してしまったが、そういうある種の少年漫画的な熱さを最後まで持ち続けた作品でもあり、そこも良かったですね。実にいいシリーズものだったと思う。ここまで見ることができてよかった。受け手側として、滅多にこんなことは思わないんだけどね、本作に関しては制作側に対して、ありがとう、と思いますよ。
そういやサファイアちゃんは合宿のあのときなんて言われたんだろう? 原作だと描かれてるのだろうか。それとも俺が単に見逃しただけか。まぁ、別にいいか…というくらいのことではありますが。