⾼校⽣の円満雄剣は、いつものように部活動を終えて帰宅途中、突如現れた⿊い⾺⾞に遭遇する。気がつくと、彼は異世界＜ツイステッドワンダーランド＞へと召喚されていた。学園⻑のディア・クロウリーから、魔法⼠養成学校「ナイトレイブンカレッジ」に新⼊⽣として招かれたことを説明されるが、魔法が使えない雄剣は、その説明に納得できず、すぐにその場を離れようとする。 しかしその瞬間、突如としてモンスター・グリムが現れ、事態は思わぬ⽅向へと動き出す――。

厳かな雰囲気の中で⾏われていた⼊学式は、突如として混乱に包まれた。ハーツラビュル寮の寮⻑リドル・ローズハートは、その騒動に激怒し、怒りの⽭先は円満雄剣（ユウ）にも向けられる。だが、闇の鏡によってユウに魔⼒がないことが明らかになると、ひとまず騒動は沈静化する。 とはいえ、ユウが元の世界に戻る⼿段は⾒つからず、学園⻑ディア・クロウリーの特別な配慮により、学園内に住まいを与えられ、雑⽤係としての⽣活が始まる。⽇々の仕事をこなしながら帰還の⽅法を探すユウは、ある⽇、清掃中に新⼊⽣のエース・トラッポラとデュース・スペードに出会う。

ハートの⼥王の⽯像を⿊焦げにした罰として、退学を⾔い渡されたエースとデュースの2⼈。学園⻑のクロウリーは、退学を取り消す条件として、魔法⽯を⼿に⼊れることを提⽰する。あとのない2⼈は、雄剣と共に魔法⽯を求めて、今は閉⼭されている鉱⼭へと向かう。勝⼿に後をついてきたグリムも途中で合流し、魔法⽯を探し始めるものの、なかなか⾒つからない。やがて、焦りと苛⽴ちからエースとデュースが⾔い争いを始め、空気は険悪に。すると、どこからか恐ろしいうなり声が聞こえてくる。

学園⻑から⼊学を許可されたグリム。そして、雄剣は監督⽣となり、グリムと共にオンボロ寮での⽣活が始まる。その夜、突然現れたのは、⾸輪をつけられたエース・トラッポラだった。事情を聞いた雄剣は、エースが寮⻑リドルの規則を破った罰として⾸輪をはめられたことを知り、謝罪に⾏くよう助⾔する。翌朝、デュースも同⾏し、エースたちと共にハーツラビュル寮へと向かう。寮に到着すると、庭で先輩のケイト・ダイヤモンドが、薔薇を⾚く塗っていた。

⾷堂で昼⾷をとりながら、エースはハーツラビュル寮の厳しすぎる規則について不満を漏らしていた。そこへ、タイミング悪く寮⻑のリドルが現れ、エースのさらなる規律違反を厳しく注意する。エースは納得できないまま、渋々リドルの命令に従うことに。リドルの過剰なまでの規律主義に、他の寮⽣たちも内⼼では不満を抱えていたが、誰もそれを⼝に出す勇気はなかった。そんな寮⽣たちの気持ちを知りながらも、先輩のトレイ・クローバーは副寮⻑として、リドルを⽀え続ける。⼀⽅、エースは、リドルに許してもらうために、マロンタルトを作ることにする。

ハーツラビュル寮の伝統⾏事「なんでもない⽇」のパーティーが華やかに始まる中、エースは⾸輪を外してもらうため、デュース、雄剣、グリムと共に⼿作りのマロンタルトを持って会場へ向かう。完璧な準備に満⾜げなリドルの様⼦を⾒て、エースは今こそとタルトを差し出すが、リドルの反応は予想外のものだった。怒りをあらわにしたリドルは、エースたちの謝罪を受け⼊れるどころか、さらに激昂。困惑する4⼈をよそに、リドルの怒りは収まらず、ついには彼らをパーティー会場から追い出してしまう――。

リドルに対して決闘を挑んだエースとデュースだったが、その実⼒差は歴然。⼿も⾜も出ないまま、あっけなく敗北してしまう。無謀な挑戦を嘲笑うリドルの⾔葉に、エースは怒りをあらわにし、再び反抗の姿勢を⾒せる。その⾏動をきっかけに、これまでリドルの厳しすぎる統治に耐えてきたハーツラビュル寮の⽣徒たちの不満が⼀気に噴き出す。寮⽣たちの予期せぬ反発に、リドルは激しく動揺。そしてその怒りが頂点に達したとき、彼の⾝に異変が起こり始める――。

リドルの感情が限界を超え、魔⼒と共に暴⾛を始めた。怒りと混乱に満ちたその⼒は、周囲の空間すら歪め、ハーツラビュル寮を恐怖で包み込む。圧倒的な魔⼒の前に、寮⽣たちはなす術もなく⽴ち尽くし、誰もがその場から逃げ出したいという衝動に駆られていた。異常事態を察知した学園⻑ディア・クロウリーは、すぐさま全校⽣徒に避難を呼びかける。混乱が広がる中、エース、デュース、雄剣、そしてグリムの4⼈は、逃げるのではなく、リドルに⽴ち向かうことを選ぶ。彼らの覚悟を⽬の当たりにしたトレイとケイトもまた後輩たちと共に、暴⾛するリドルを⽌めるために⽴ち上がる。