民衆解放の名のもとに開始されたインゲルミア諸国統合体の侵攻。アランダス連合王国は、要衝グレート・ウォールまで防衛線を押し込まれていた。苦しい戦況の中、東の僻地で任にあたっていた独立第八部隊にも招集がかかる。
トキムネの独断専行によって予定ルートを外れ、軍本隊との合流のため、敵中突破を余儀なくされた独立第八部隊。アルジェヴォルンにパイロットとして登録されてしまったトキムネは、初陣のショックから立ち直る間も与えられないまま、次なる戦いに臨まねばならなかった。
追撃を退け、本隊と合流を果たした独立第八部隊。両国を結ぶ要衝『不退の大門』で彼らに与えられた特命は、全軍の撤退支援と、大門を『閉鎖』して、インゲルミア軍の侵攻を食い止めることだった。作戦のさなか、トキムネは、インゲルミア軍のエースパイロットと接触。
不退の大門での撤退作戦成功により、インゲルミア軍の総攻撃は不発に終わり、両国の争いは膠着状態に陥った。インゲルミアが侵攻ルートの確保に奔走する中、アランダスでは軍の再編と立て直しが図られていた。独立第八部隊は正式にアルジェヴォルンの運用を任され、ジェイミーには引き続きアルジェヴォルンと行動を共にするよう、辞令が下りていた。
不退の大門までを勢力下においたインゲルミア軍は戦力を分散、多方向から王都アジュアスを目指していた。中でも進軍が速く、苦戦を強いられているガタル山岳地帯に、独立第八部隊の投入が決定される。前線基地を叩くべく立案された作戦で、重要な役割を与えられるトキムネ。
予期せぬトラブルから敵の攻撃を集中的に受けることになった独立第八部隊。しかし、作戦の要となるアルジェヴォルンは機能を停止、長距離砲の激しい攻撃にさらされてしまう。作戦を遂行し、部下たちの安全を確保すべく、時を稼ぎ策を打つサモンジ。アルジェヴォルンを再起動すべく、戦場を走るジェイミー。
ガタル山岳地帯のインゲルミア前線基地を制圧した独立第八部隊。次なる任務のため、ウイルド・リベルドの租借地、ベルハルスで物資補給を行うことになった彼らは、物資搬入までの待機時間に、つかの間の休息を楽しむ。それぞれが思い思いの時間を過ごす中、ジェイミーとトキムネは、アルジェヴォルンのアップデートのため、居残り作業していた。
過去にベルハルスで行われたある実験に想いを馳せるサモンジ。ヒマワリの咲く岬で彼と出会うトキムネとジェイミー。ゴブイツ平原の前線基地では、インゲルミア軍が総攻撃の準備を進め、ベルハルスに潜むリヒトフォーヘンは、陽動作戦の開始を待っていた。インゲルミア側の動きを察知した独立第八部隊は、先手を打って行動を開始。
今は兵士として――そう決意し、ようやく一歩前へと踏み出したトキムネ。彼の駆るアルジェヴォルンは、その鬼神のごとき戦いぶりから“アランダスの悪魔”として、インゲルミア軍の脅威となっていた。独立第八部隊は、アランダス防衛線突破のために戦力が集まりつつあるゾング基地に向けて進撃。大規模な侵攻を防ぐべく、先制打撃作戦を開始する。
ゾング基地を叩き、インゲルミアの大規模侵攻を防いだ独立第八部隊。転戦の後、川沿いの町、ウィシュペでしばしの休息を取っていた彼らのもとに、敵侵攻の急報が届く。隊長のサモンジとスズシロは王都アジュアスへの出頭命令を受けて不在。作戦の要となりつつあるアルジェヴォルンは修理中という危機的状況の中、オクイが指揮を執ることに。
ウィシュペ防衛戦の成功とオクイの叙勲を祝して、独立第八部隊で開かれた祝賀会。それぞれが戦いの中であることを忘れられる酒宴を楽しむ中、トキムネは、サモンジから姉と、彼女の参加していた実験について聞かされる。『君の姉を殺したのは自分』というサモンジの言葉に逆上するトキムネ。
八年前。アランダスの新型トレイルクリーガー研究開発機関に、警備任務に就くサモンジと、スズシロの姿があった。新型のテストパイロットはナンジョウ・レイカ。誰も死なない軍隊を作りたいという彼女は、無人機を使った画期的なシステムのテストに参加していた。開発は順調に成果を上げていたが、軍幹部を前にした実演の際に、暴走事故が起こってしまう……。
最新鋭の機械戦騎・セイラン、そしてアルジェヴォルンの新装備。着実に強化される独立第八部隊に、新任パイロットが配属される。ナミエ・ポートマン――機動兵器運用科時代のトキムネの後輩だという彼女は、新鋭機のテストパイロットを務めた経験を持つ優等生だったが、一方で、マニュアル頼りの不安を抱えていた。そんな折、第八部隊に出撃命令が下る。
辺境地帯で、次々と全滅するアランダス軍精鋭部隊。どの部隊も徹底的に殲滅され生存者はなく、襲撃についての目撃証言がないことから、正体不明の敵は『幽霊』と呼ばれていた。独立第八部隊は標的となった地域のひとつ、キタザマハラ駐屯地に配備され、この敵機械戦騎迎撃態勢に入る。一方、インゲルミア前線部隊には、ザールの肝いりで新型機が配備されていた。
アルジェヴォルンに匹敵する新型機械戦騎との戦闘で、破壊されるキタザマハラ駐屯地。独立第八部隊は、後方のパダー基地へと撤退、戦力を立て直すことに。サモンジは、単機で追ってくる『幽霊』を迎え撃つべく、砂漠の中に残され、廃墟となった工業プラントに進路を取る。作戦の目的は、敵新型の破壊。
サモンジからアルジェヴォルンへの搭乗を禁じられたトキムネ。恐ろしいまでの高揚の中で敵の新型を撃退し、味方すら手にかけんと獣のように我を忘れた自分の姿。それでも戦いに出たいと望むトキムネに、サモンジの口から衝撃的な言葉が投げかけられる。アルジェヴォルンは、過去の実験で使われた機体の後継機――。やり場のない苛立ちを抱えたトキムネをよそに、インゲルミアの侵攻は着々と進んでいた。
大隊規模のインゲルミア軍を前に、パダー第三補給基地からの撤退を進める独立第八部隊。戦力不足にもかかわらず、頑なにアルジェヴォルンの出撃を許さないサモンジに、カイエンからの圧力がかかる。それでも凍結は解かれず、アルジェヴォルンは運搬用トレーラーに積み込まれる。
激しい戦いの末にシュトュルームαを撃退、独立第八部隊は撤退を成功させる。しかし、アルジェヴォルンから降りたトキムネは倒れ、昏睡状態のまま治療を受けることに。ジェイミーは止められなかった自分を責め、サモンジは敗北を口にし、アルジェヴォルンはキベルネス技術班の手で大規模修理に入る―。
膠着した戦局に、講和の道を探るアランダス、インゲルミアの両国。カイエンから呼び出されたサモンジは、講和すればこれまでの戦いが無駄になると説かれ、立ち並ぶペルフェヴォルン――アルジェヴォルンの量産機を前に、選択を迫られる。
実戦配備されたペルフェヴォルン。前線で次々と高い戦果を挙げ、インゲルミア軍を押し戻しているその部隊を率いていたのは、独立第八部隊を離れたサモンジだった。一方の第八部隊は、北西部基地で後方支援の任務に就き、つかの間の休息を満喫していた。アルジェヴォルンの運用は続行され、整備は部隊へと引き継がれる。
アランダスのペルフェヴォルンを配備に対して、インゲルミアはシュトゥルームβ部隊を前線へと送り込む。戦局は再びインゲルミア側へと傾き、アランダス最高枢密院が停戦の意思を固める中、主戦派であるカイエンは離反。サモンジは彼と行動を共にする。
カイエンの反乱に混乱するアランダス軍。北西部を掌握したカイエンは逆転の一手を打つべく、ペルフェヴォルン部隊をザヤンツェク平原へと送り込んだ。イズミの命を受けたスズシロは、サモンジを止めるべく、第八部隊と共に後を追う。
情報漏洩を逆手に取り、敵シュトゥルーム部隊の鹵獲に成功。一気に戦力を拡大したユーリンク部隊を率い、サモンジは不退の大門を突破。カイエン率いる増援部隊と共に、インゲルミア軍の要衝となったグレートウォールを目指していた。
インゲルミア軍の撤退によって、グレートウォール奪還に成功したカイエン。しかし、サモンジのユーリンク部隊は要塞を出て、撤退したインゲルミア軍に向けて進軍を始める。