Miri

パースートオブラブ 愛に焦がれてのMiriのレビュー・感想・評価

4.5
あらすじでいうと1920年代から約20年間の従姉妹かつ親友のリンダとファニーの愛と友情の物語。
なにか大きな出来事や事件が起きるわけではないのだが、当時の性格の全く違う二人の女性の人生を描いた物語。
まずリンダ役のリリー・ジェイムズとファニー役のエミリー・ビーチャムの二人の演技がとても良く、リンダとファニーの素敵な関係性がしっかり描かれていたように思える。
また、ここでもアンドリュー・スコット最高です。

他の人も言っていたが、
“Fanny, sometimes I don't think we're born women at all. It's like your wings get clipped, and then everyone's so surprised when you don't know how to fly.”
”私達は生まれつき女ってわけじゃない。まるで翼をもぎ取られるみたい。なのに飛び方を知らないと驚かれる。”
このセリフは当時はもちろんだが、現代にも通じるものがあるのではないだろうか。

今では、少しずつだが結婚するしない、子供を産む産まないといった自分の人生の選択をできるようになってきたが、まだこの長い歴史で刷り込まれた考えから社会全体が脱せていない部分は存在している。
自分はリンダとファニーだったら性格的にまさしくファニー的ではあるが、現代だとリンダのような人が人生うまく行くのではとも思ったり。でも果たしてそれは誰の基準でそう思うのだろう。自分は何が幸せなのだろう。
とこの作品を見てすごく思った。まさにファニーのような思考を見ながら繰り返していた。
自分らしく生きる。ただそれだけなのだがとてもむずかしい。
周りを気にせずそれができれば幸せになれるのかも知れない。
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