Miri

Under the Bridge(原題)のMiriのレビュー・感想・評価

Under the Bridge(原題)(2024年製作のドラマ)
3.8
Rebecca Godfreyによる同名ノンフィクション小説が原作のリミテッドシリーズ。1997年のカナダで実際に起きた高校生ギャングによる14歳のReena Virk殺害事件を描いた作品。
原作は未読なため、改変部分について詳細はわからないが、作者のRebeccaや実際にはいなかったLily Gladstone演じる幼馴染で警察官Camが物語に追加される事によって、Rebeccaの過去や事件における人種差別的な面についても掘り下げているのが印象的。
またティーンエイジャーの俳優陣が全員素晴らしい。多感で複雑なキャラクターを若い俳優陣がしっかり描いている事により、より物語のリアルさや生々しさを感じる。特にJoeとKellyを演じているChloe GuidryとIzzy G.の2人の演技がすごすぎた。Joeのバックグラウンドがあっての取る行動や態度、Kellyの狂気性。俳優としての今後がとても楽しみ。

Vultureの『The Double Loss of Under the Bridge』という本作の制作・脚本・監督を担当したQuinn Shephardのインタビュー記事で原作者のRebecca Godfreyとコロナ禍で一緒に過ごすことによって彼女について知り、また脚本を読んでもらい制作したという背景や、撮影一週間前にRebeccaが54歳の若さで他界したこと、また原作者本人の意向でのRiley KeoughとLily Gladstoneのキャスティングという想いを聞くと今作の凄みみたいなのも画面から伝わるものがある気がした。

実話なので事件としての結末はわかっているが、作品としてどういうふうに着地させるのがとても楽しみ。
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