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シー・ハルク:ザ・アトーニーのカルピスのレビュー・感想・評価

3.5
MCU作品の中ではダントツに気軽に楽しく観れる作品でした。

「アリー my Love」の様なリーガルコメディの面白さに、タチアナ・マズラニーさん演じるジェニファーがシーハルクなれることでの自身の内面的問題や、社会的にどう見られてしまうか?
それをあまり重くならずに描かれてました。

ま〜それでも、シーハルクである事がバレた時の社会の目線は、MCUの世界でも厳しいんだなぁ〜と思います。
ハルクって時点で「危険」のイメージが先行してる影響が強いため、2話目でジェニファーが弁護事務所からクビを宣告され、その後の就活も絶望的だったのは可哀想でした。
さらに、女性差別に対しても描かれてましたね。

この女性差別に関しては、脚本家さん方の先見の目がありましたね。
シーハルクが予告やドラマが配信されたら差別者からどんな事を言われるのか先読みした内容で、実際に予告がアップされたらアメリカではタチアナさんに対しての女性差別的コメントが上がったのが話題になってて、ドラマ内に出てきたコメントとほぼ一致する様な内容だったのは凄い!

あとはMCU作品自体の自虐ネタも多く、とても特殊なドラマでした。
ブルースやウォン、エミルが出てくるのも嬉しいし、タイタニアも深く描かれてるわけではないが、どこか憎めないドロンジョみたいなキャラで好きでした。

そして、もっとも期待度の高いサプライズはデアデビルことマッド・マードックでしたね。
Netflix版の話を受け継いでるのかは謎ですが、今作のマードックは少し明るくて、個人的には良かったです。
もしNetflix版のマードックであれば、シーズン3でやっと肩の荷が降りた終わり方をしてたので、今作で明るく出てきてくれたのは、こちらとしても安心しました。

タチアナとの関係に関して賛否あるみたいですが、彼も1人の男ですし、今はヘルズ•キッチンではなくてLAに弁護士として出張に来てるようなもんなんで、少し羽目を外してもいいような気がするのだが。
お互いに気があったのならSEXはした方が良い!
どうせ、「ボーン・アゲイン」で辛い運命ガ待ってそうな気がするので、ココで彼の明るい部分が観れたのはラッキーだと思った方が良いですね。

タチアナもシーハルクになったことで身体的なプラスはあっても、社会的には常に見られる立場で時として窮屈で暮らしにくい場合もいっぱいあると思う中で、マードックの存在は心の支えになってくれるかもかもなんで、今後も2人の関係は応援したい!

少し不満点があるとすれば、もう少し法廷ドラマとしての面白さがあったら良かったです。
ちょっと少なかったかな〜
8話は楽しかったけどグループセラピーだし、最終回も一応ケヴィンに弁明してたけど、少し尺を伸ばして最後にトッドの裁判でバシッと終わらせて欲しかったな〜
シーズン2があったら、もう少しリーガルな内容を増やして欲しいですね。
それでも、本作はどのエピソードも凄く楽しめた作品でした。

シーハルクが他の作品に出れるかは謎だけどね。
第4の壁を使える時点で出れなそう!
デットプールと同じく、MCU世界のキャラだけど別枠として分けられそうですな。
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