GreenT

ある結婚の風景のGreenTのレビュー・感想・評価

ある結婚の風景(2021年製作のドラマ)
3.0
オスカー・アイザックとジェシカ・チャステインが夫婦役なんですけど、意外にケミストリーもあり、ハマってます!

ジョナサン(オスカー・アイザック)は大学教授かなんかで、奥さんより稼ぎは少ないけど時間はあるので、自然と一人娘の面倒を見るようになり、大企業のVP?かなんかやってるミラ(ジェシカ・チャステイン)の方が世帯主という、逆転夫婦。

そんな夫婦なので、「女性が満足する結婚の方が成功する」という仮説で論文を書いている大学生の取材を受ける。

このインタビューのシーンや、後の友達の夫婦、ケイトとピーターを招いてのディナーのシーンなど、登場人物同士のダイアローグを通して「結婚の風景」を描き、「夫婦の実態」を暴き出すって感じですかね。

こういうドラマ、若い時はめっちゃ真剣に観ていたけど、今観ると「めんどくせー」としか思えなかった。だって相手に気を使いすぎて、全く本音が言えない関係なんだもん。

例えば大学生が「あなたたちのような結婚の成功の秘訣は?」みたいに訊かれて「成功の定義はなんなんだ」みたいになって、つまりお互い「これって成功なの?」みたく思っているんだけど、ズバッとは言えない。

友達夫婦とのディナーでも、ケイトとピーターはPolygamy(浮気容認)夫婦なんだけど、なんか最近それで揉めているらしく、でもケイトが不満を話そうとするとピーターが「せっかくのディナーを台無しにするな」的なことを言う。

つまり本音を話せる場は全くない。相手に気を使ってばかりいるのになんで一緒にいるんだろ。昔こういうの真剣に観ていたのは「人間関係が希薄な人生は不幸だから、人間関係を上手くやる参考に」って感じだったんだろうけど、今は「こんなめんどくさい関係必要なし!」って思っちゃう。

妊娠したってのも、相手が子供欲しいって言ったらどうしようってお互い思ってて言えない。で、旦那は欲しいんだけど、奥さんはなんとな〜く欲しくないことを匂わすと、じゃあって中絶することになる。

で、最近良く観る、薬での中絶。このドラマでは今まで観た中で一番事細かに経緯が紹介されているけど、いや〜、簡単すぎて逆に罪悪感倍増。

中絶って女性の権利って言われているけど、肉体的には簡単にできるようになったけど、だからこそすごい罪悪感を感じるし、旦那が子供欲しいとなると余計。結局は女に負担になるんだなあ、産んでも産まなくても。

子供どーするかもこの2人はお互いの気持ちに「寄り添い」過ぎてストレートな話ができないまま中絶しちゃうし、ああ〜観ていてイライラする。

でも役者さんの演技はいいし、脚本もきちんとした感じで観ちゃうけど。

第5話まで観たけどうわすごい話になって来た。こんなカップル現実にはいないと思うけど、結婚の風景を描くための設定としては面白い。1つのカップルで、様々な形の「関係」を見せるという・・・・。
GreenT

GreenT