おもしろかった！ 戦国時代が舞台の大河ドラマは史実をなぞるのに精一杯になって終わるものが多い中、本作は井伊谷から見えないものは見せないスタイルでメリハリを利かせて、最終話まで余裕のある話運びでよかった。それぞれの登場人物の動かし方に説得力と独自性があったのも。主役の柴咲コウはもうどの衣装のときもどの角度でも美しいので、いいときも悪いときも見とれてしまう。尼さんの格好であんなに華やかで清らかって。
どうしても終盤のエピソードが先に思い出されてしまうが、榊原康政がかなりかっこよい造形だった。先に観た『麒麟がくる』の尾美としのりはヘタレ守護大名だったから、落差にやられてしまいましたね... 彼に限らず多くの登場人物が記号的でなく人間らしさがあって、見ごたえがあった。いいドラマでした。
