戊辰戦争への道程と同志社大学の起こりを扱ったドラマ。新島八重という女傑が主人公だとはいえ、ストーリーの元になる史実の担い手はほぼ男性だ。しかし時代の大きな流れと並行して、名前もない/名前しか残っていない女性たちが、老いも若きもさまざまに意思を持ち行動するさまが描かれていて見ごたえがあった。ついでに言うと、メイクが自然でみんな自然にきれい。SK-IIだ...と内心なんどもつぶやいた。
派手々々しいところがない配役で、ほとんどの俳優が役柄をじゅうぶんに飲み込んで演技しているのが好ましい。特に津嘉山正種。あの画面からまったく浮かない家老ぶり、自然な台詞回しがすばらしかった。こんなに上手に！と思ったのは池内博之、おでこを出すととてもかわいかったのは剛力彩芽。癖の強い伊藤博文はどこかでみたことがあると調べたら西光だった。加藤虎ノ介はこれからも気にしていきたい。
自然な台詞回しといえば、このドラマでは各地の方言をなるべく再現する方針だったのも興趣があった。ちょっとくらいわかりづらくてもいいから、ほかの時代劇でもやってほしい。
