好きな要素が詰まったドラマだったが、だんだん観るのがつらくなった。
人間ドラマだと思っていたのが、いつの間にかメロドラマの様相を呈してきた。
ロスは労働者階級の味方で革命者だと思っていた。
しかし実際は、すべてをやりたい放題の傲慢で、すべてを(他人の妻まで)手に入れたい強欲者にしか見えないのは自分だけだろうか？
しかもそれを受け入れてもらえると思う厚顔さ。
過ちとはいえ、エリザベスを待たせておきながら、なしのつぶて。
自分の過ちは許せと言うが、妻の不貞未遂は許せない。
最後には改心するのだが。
もはや辟易。
一方デメルザの高潔さが際立つ。
生まれは別にして、彼女が一番レディ(ジェントルマン)なのが皮肉。
エニスとキャロラインのロマンスも気になるが、身分違いの恋愛はソープオペラの鉄板。
ソープオペラが悪いとは言わないし、この先驚愕の展開があるかもしれない。
しかしこれだけの要素がありながら、鉱山の再興以外に愛憎劇しか見当たらない。
少なくとも「勇士」はいない。
BBCドラマファンには残念至極。
