早朝始発の殺風景のドラマ情報・感想・評価・動画配信

とある高校の休み時間に緊急の校内放送が流れた。在学中の女子生徒が通り魔に襲われたという。生徒たちが動揺する中、映画研究部の加藤木（奥平大兼）は、クラスメイトの殺風景（山田杏奈）の怒りに満ちた表情を目撃する。後日、ある理由から始発電車に乗り込んだ加藤木は、同じ車両にいた殺風景と遭遇。2人きりの車内に気まずい空気が流れる中、加藤木と殺風景は、お互いに始発電車に乗った理由を探り合うことに……。

協力して通り魔事件の犯人を追うことにした加藤木と殺風景。そんな2人をよそに、啄木高校の生徒たちは文化祭の準備に忙しい。クラスTシャツの制作を担当する、真田（吉川愛）、詩子（中田青渚）、ノギ（尾碕真花）の3人は、行きつけのファミレスで話し合いを行なう。いつものメンバーで過ごす、放課後の和やかな時間。しかし、マイペースな詩子が真田のアイデアに異を唱えたことで、3人の間に小さな波紋が生じて……。

フォークソング部の寺脇（伊藤あさひ）は、後輩の葛城にひそかに恋心を抱いていた。部活の引退記念にやって来た遊園地、ソレイユランドで彼女に想いを告げようと考えるが、寺脇はその場の成り行きで後輩の伊鳥 (望月歩）と2人で観覧車に乗る羽目に。本当は葛城と一緒に乗りたかった寺脇は、伊鳥に対して不満げな態度を取るが、伊鳥の衝撃的なひと言で、事態は思わぬ展開に……。22分間のスリリングな空中散歩が幕を開ける。

高校からの帰り道、麻（髙橋ひかる）は公園で1匹の捨て猫を見つける。マンション暮らしで猫を飼うことができない麻は、代わりに引き取ってもらおうと兄の直文（萩原利久）を呼び出す。両親の離婚により麻と直文は別々に暮らしていたが、父親と一軒家に住む直文なら猫を飼うことができるのでは、と麻は考えたのだ。しかし、かたくなに無理だと言う直文。その言動から、麻は直文が何かを隠していると気付くのだが……。

卒業式を風邪で欠席した煤木戸（茅島みずき）のために、卒業証書とアルバムを届けに行くことになったクラス委員の草間（藤野涼子）。煤木戸の部屋に案内された草間は、なれ合いを好まず、クラスでも浮いていた煤木戸との会話に窮してしまう。証書とアルバムを手渡し、部屋を後にしようとする草間だったが、そのとき、彼女はある違和感に気付く。一方、通り魔事件の犯人を追う加藤木と殺風景は、危険な囮捜査に乗り出す。

地道な捜査の結果、ついに犯人を追い詰める殺風景と加藤木。そして、その数カ月後――啄木高校には以前のような平穏な日々が戻った。だが、その一方で、秘密を共有したはずの2人の間には微妙な距離感が生じていた。校内で殺風景とすれ違っても、他人顔でよそよそしい態度を取る加藤木。彼が何かを隠していると考えた殺風景は、正面から加藤木を問い詰めるが、対する加藤木の胸の内には、殺風景への複雑な想いが渦巻いていた。