このレビューはネタバレを含みます
もうめっっっっっっっちゃよかったーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！
シングルマザーの亜子。
コロナ禍となり、キャバ嬢の仕事ができなくなって、お金もなくなり、娘の咲妃とともに、母の美里が商うお好み焼き屋さん「お月さん」兼実家に戻る。
宅配のパートを始め、生活を立て直す亜子。
最初の頃はキャバ嬢や飲み屋での仕事に未練があって、宅配の仕事は「仮」。
それを教育係の武田に見抜かれて、酷い偏見混じりの厳しい言葉を言われ続けて、武田さんひどいなーって思ってた。コロナ始めの頃の、コロナに対する偏見のせいもあって、届け先の客にも亜子がいた空間をアルコール消毒されたりも観てて胸が詰まる。どこか、生活のために仕方なくやってる亜子の姿が描かれた。
でも、少しずつ、少しずつ仕事に慣れて、客との関係も丁寧に描かれているのが、とっても好感度が高い。
さなえさんから初めて飴ちゃんをもらった亜子が、海の近くで車を停めて、車内で大泣きする無音のシーンは本当に素晴らしかった。
すごく、よかった。
宅配を本職にすると覚悟してから、
客の一人、ネグレクトを受けている中学生のりなちゃんが倒れた時に、りなちゃんに付き添って、りなちゃんの母親に啖呵切ったり（母親が去ったあとに亜子にフォローする二谷さんがマジ最高だし、葛西社長の土下座が清々しいのに社員を守るためってのが見えるのがカッコいい）、
さなえさんの認知症が進んじゃって警察に預けざるを得なくなっちゃったり、初めパンイチで箱を受け取ったおっちゃん・種田さんがどんどん素敵な女性になっていったり、時間の経過の見せ方や、亜子が多くの人に支えられて、関係性を築いていく姿もとってもよかった。
咲妃が、コロナ由来のいじめに遭って、小学校に乗り込んだり、亜子がミネケンにめっちゃアピールされてお月さんでご飯食べたり、元同僚のキャバ嬢のノアちゃん（葛西社長のお気に入り）が自ら命を絶ってしまったり、見所もたくさん。
社長の葛西がコロナ陽性になって欠員したり、ミネケンが非接触と言えど子供と事故ったり、凹むことが重なった時に、パンクしちゃって一本道を遮った亜子がパニクって泣いちゃった時は、自分も一緒にぼろぼろに泣いた。
わーん、もう、本当にわかるーーー！！！！！！！！
聖子さん、みんなを駆けつけさせてくれてありがとーーーー！！！！！！！！！
葛西の代わりに来た副社長であり別居中の妻の聖子が、武田にすら恐れられてるからどんなに怖い人かと思ったら、腕っ節が強いだけで、芯も信念もとっても真っ直ぐな素敵な人で、しかも、人を見る（見守る）力がとっても強くて賢くて、作品への参加は最後半だったけれど、めっちゃ大好きになったよーーー！！！！
聖子さん好きーーーー！！！！！
運送業界は男の業界って空気が残ってるから、お父さんの会社を継いで自分が社長にならなかったって語った悔しさを滲ませたあのセリフには胸の奥がぎゅってなった><
あと、ミスばっかでも謝れる人である葛西を社長に据えた聖子さんの英断、ほんとすごい！！！
本当にお父さんの会社大好きなんだね……！
欲を言えば聖子さんがなんで会社のみんなに恐れられてるのか、そのあたりもう少し詳しく知りたかったなーーーーーー！！！！！！！
亜子の元旦那の接近には緊張した。思ってた以上にクズで、しかも、咲妃ちゃんを懐柔するのがマジで汚い！
コロナのせいで廃業に追い込まれたラーメン屋の借金のためにお月さんまで乗り込んできたり、マルカにまで来たり、マジでクズ！
元旦那からちゃんと守ってくれる聖子さんや武田さん、原さん、神だな！！！！！
変に元旦那の愛想の良さを肯定しない、こういうのが見たかったのよー！！！！！！！！！！
元旦那とのことで咲妃ちゃんともギクシャクして落ち込む亜子もしんどかったし、亜子にしか怒りをぶつけられない咲妃ちゃんも切なかったし、どうにか二人の仲を取り持とうとする美里さんも切なかった。
繊細に書いてくれてありがとう……！
子供との事故を起こしてから、辞表を出して会社に来られなかったミネケンの、実家での様子もぼろっぼろに泣いたなぁ！
お父さんのトラックを見て泣くミネケンにもらい泣きした！！
意を決して出社したミネケンのお陰で、亜子も元旦那とも話をつけられたし、咲妃ちゃんとも関係を修復できて、本当によかった。
ついでに葛西社長と復活して、聖子さんと和解できて、嬉しいし、二人に当てられて胃もたれする武田さんに笑った。
それにしても、葛西さん、こんなに老けてたっけって思ったら、おしゃれにあげてた前髪を、ボサボサで下げたままで、顔色も完全には戻ってなかったのね……！ コロナへの考証が細やかで泣きそう！
最終回はまだまだコロナ禍続きの2022年5月。
客との関係性も続いてる。
種田さん女性の姿、似合っててかわいい！！！！ 思わずテレビの前で亜子と一緒にはしゃいじゃった！ めっちゃ素敵！！！！！
さなえさん、娘さん来てくれたのね、安心した！ また飴ちゃん貰えて泣いた！ りなちゃんも学校行けるようになってよかったね！！ 三つ葉さんの独演会のリベンジ嬉しいし、三つ葉さんのお母さん、いつもとっても優しく見守ってるの、めっちゃ癒されるーー！ 奥で家事してて、セリフもないけど、伝わってくるー！
中学生になった咲妃ちゃんもミネケンとますます仲良くなって、でも亜子とミネケンの関係はまだ友達以上恋人未満。
がっつり、あからさまにそのあたり描かないのがまたすごくいい。
新人の教育係を任された亜子はすごく頼もしくて、最初20からはじまって、でも配り切るのがやっとで振り回されてるかつての亜子はいなくてボロボロに泣いた。
新人さんがこんなにいっぱい乗らないって言っていた荷物を手際よく積み込む姿は、かつて「仮」の繋ぎで仕事してた亜子とは別人で本当にかっこいい！！！！
「プロになるんで！」が有言実行されてる！
一つ一つ、コツコツと、毎日丁寧に積み重ねてきた亜子や、みんなの生活がここにあるんだなぁ、これからも続くんだなぁって、にこにこしちゃう。
コロナ、という現実に沿ったテーマなのも見どころの一つで、とても身近に感じられたし、みんなマスクしてるから、顔の半分が隠れてても、それでもちゃんと作品として成立しているのは、流石としか言いようがない。
そうよね。
私だって普段は顔の半分が隠れた状態でコミュニケーション取ってるんだもんねと説得力がある。
モブ、なんて人はいなくて、一人一人、主要人物だけじゃない、客の一人一人までちゃんとその人の背景や人生が描かれているのは流石だと思った。
あと何と言ってもEDのバカサバイバー！！！！！！
亜子や咲妃ちゃんめちゃくちゃダンス上手！！！！！！
みんなが踊ってるのを観られるのもすごくよかったーーー！！！！！！！！！！！
最終回を迎えちゃったのがすごく寂しい！
ぜひ先輩になった亜子の活躍も観てみたい！！！！
あなブツに出会えて幸せーーーー！！！！！！！
