はんそく負け

電人ザボーガーのはんそく負けのレビュー・感想・評価

電人ザボーガー(1974年製作のドラマ)
2.5
思っていたよりハマらなかったというのが正直なところで、それはわりと毎回苦戦しているというのが大きい気がする。序盤から敵の撃破こそすれ作戦は成功されてしまうということが多く、それをテンションでカバーする手法に感心はすれど乗れきれず。
40話からの恐竜軍団シリーズも苦戦自体はわりと続く。ただこちらはそういうものとして見ることができたのもあって違和感は少なく、ザボーガー基地の場所がバレてもそれを巡っての攻防でしばらく回すのはなかなか面白い。
ただこのシリーズは松江健らの登場によって大門が保護者的立ち位置になり、ザボーガーとの強固な関係性が見えなくなっていくのが寂しい。またヘルメットのマイクの上げ下げの運動(これはとても良い発明だと思う)が極端に少なくなるのも痛いだろう。
演出的には岡谷演出が荒々しくて好印象。作風とマッチしていたと思う。唯一最初から最後まで関わっていた山田健の演出は特徴こそないが、その堅実さが徐々に特徴となっていった印象。最終話は素晴らしかった。
ベストは39話「大滅亡!悪之宮博士の死」。宿敵をついに追い詰めた大門には銃弾も爆弾も効かない。ゾンビと化して悪之宮博士をどこまでも追いかける様が素晴らしく、荒々しい岡屋演出にはもってこいのシナリオだった。また悪魔ハットの登場も次シリーズへの期待値を高めてくれる。