映画初心者

仮面ライダーBLACK SUNの映画初心者のレビュー・感想・評価

仮面ライダーBLACK SUN(2022年製作のドラマ)
3.3
珍作。1話と2話は最高の出来、それ以降は...う~ん見なくていいかもというテンションです。

1話と2話が素晴らしいです。「デビルマン」終盤のような退廃的な世界観。人間と怪人が争い合い、政権として腐っている。色調を抑えた配色や画面、メタモルフォーゼの美しさ、蜘蛛怪人の戦闘シーン、グロテスクな描写などびしびしと良さを感じる。2話では一気に風呂敷を広げ今後の話数の期待を持たせてくれました。まぁ、それは裏切られることになるんですが

この作品、3話以降どんどん悪いところが露見していきます。ビルゲニアのデザインがあまりにチープであったり、人間と怪人の争いや、さほど効果的な見せ方でない過去編が延々と続いたり、さらにチグハグな演出(急にポップになったりシリアスになったり)、最終回の謎リスペクトのOP、ストーリー上重要な人物の演技が下手な人が複数など。2話であれだけ面白くなりそうな予感を感じさせていたのに...なぜこうなった。濃いファンなら喜ぶのかもしれませんが、仮面ライダーの全くファンでない自分からしたらただ困惑です。

面白くなりそうな要素
- 疑似親子の特訓
- 閉じ込められた被害者たち
- 怪人オークション
これだけ良さげな素材があるのに完全にスルーして、悪政と人間の怪人の描写ばかり。デビルマンのような展開もありますが、展開に至るまで尺をあまりに使いすぎ。

グロテスクな描写をもっと欲しかった。グロテスクさが増えるとダークヒーロー感があり、こいつは味方なのか敵なのかと疑念を持ったまま鑑賞できて良いんですよね。

【総評】
マニア向け作品だと思います。仮面ライダーに思い入れの無い人は1話と2話だけ見て満足して、鑑賞を終えてください。
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