このレビューはネタバレを含みます
あれ？ 『ファーゴ』ってこんなにシンプルやったっけ？ と拍子抜けしそうだったけと、いやいや、今回も最高だった。イケイケドンドンの会社社長と独裁的な原理主義者のバチバチな感じが1番ヒリヒリしたし、めちゃくちゃタイムリーすぎる。「あなたは自由がほしいけど責任は負いたくない。それが許されるのはただ1人だけ」「大統領だ」「赤ちゃんよ」
10エピソードある中でエピソード9がピークになるのは1番良い。途中アスペクト比が変わって横長になったの興奮しすぎた。ニクい。
ファーゴの原点に戻った感じで、とにかく荒野の雪がよく似合う。美しい。主人公の女性と、女性警官と、女性社長が躍動するのもファーゴの原点。一度原点に戻るときは焦ってるときだと思うけど、こんだけ内容がタイムリーなのだから頷ける。
男ではストレンジャー・シングスでもおなじみのジョー・キーリーによる、ストレンジャー・シングスとはかけ離れたキャラクターに魅了。ポンコツから悲しき人物に比重がかかっていくのに目が離せない。最後に改心したようだけど、遅かった。死ぬ直前にやっと自分が行ってきたことが分かる。無理かもしれないが、
なんとか分かろうとする。力があるものもないものも死ぬ。それがアメリカなのか。いや、そうではない。みんなちゃんとメシ作って食わせれば良い。
