BOB

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人のBOBのレビュー・感想・評価

FARGO/ファーゴ 始まりの殺人(2016年製作のドラマ)
4.0
舞台を1979年ミネソタ州に移し、スケールアップしたシーズン2。

シーズン1の方が好きだが、シーズン2も面白かった。キャラクターの魅力と、ストーリーへの引き込まれ度は下がったが、興味深い社会派ドラマと良いメッセージがあった。組織が重要視される時代になっても、やはり家族は大切!

70年代の社会情勢が、色濃く反映されている。ベトナム戦争ばりに泥沼化するギャング抗争。ひき逃げ事件の隠蔽&逃亡を図る、"ボニー&クライド"のような夫婦。マフィアから裏金を受け取る汚職警察と、その盗聴作戦。『ランボー』のように孤独な闘いに挑むベトナム帰りの"インディアン"。

キーワードとして、ウォーターゲート事件、ベトナム戦争、UFOブーム、ウーマン・リブ、インディアン・ルネッサンス、レーガン、辺りが思い浮かんだ。

キルスティン・ダンスト&ジェシー・プレモンス夫妻が、夫妻役で出演。何とかして家族を守ろうとする精肉屋の夫と、何者かになろうと自己実現を目指す美容師の妻。シーズン1にダイナーのオーナーとして登場したルーの警官時代をパトリック・ウィルソン。

キルスティン・ダンストの"ウーマン・リブに目覚めちゃったドジっ娘"感が絶妙。良かれと思って色々頑張っちゃうけど、尽く裏目に出ちゃう。ムカつくけど憎めないタイプ。こういう人っているよな〜。笑

マイク・ミリガンを筆頭に、例え話が面白い。深いのか深そうに聞こえるだけなのかは微妙な所。なんかズレてる感が良い。

今回のダイナーは、"ワッフルハット"。

編集が変わった。分割画面とワイプを多用。


1.
白黒西部劇の映画撮影現場から始まる。ベトナム戦争、ウォーターゲート事件、UFO。ゲアハルト一家のお家騒動勃発。判事を射殺したギャング三男をひき逃げしてしまった肉屋の夫妻。

2.
カンザスシティ・マフィアの脅威迫る。双子のキッチン兄弟。ブッチャーがブッチャーする。

3. "Peace with honor"
"バスルームブラザー"と『真昼の決闘』。カンザスシティ一味のマイクミリガンのジョークが面白い。「バンドみたいだな」

4. "It's war. "
1951年ファーゴ、映画館の惨劇。父親から息子へと引き継がれるギャングの掟。やり手なカンザスシティ、壊滅の危機にさらされるゲアハルト一家。ブラムクイスト夫妻の嘘もバレる寸前。行方不明のライを追う孤高の"インディアン"。

5. "No mercy" "Death"
ブッチャーはカンザスの雇われ殺し屋だと解釈され、完全にギャング抗争に巻き込まれてしまう夫妻。ドナルド・レーガンの遊説。

7. "Dodd" "Dad" "Mother"
"The king of breakfast" 抗争劇化。内部分裂。エレベーター内の鏡が無限地獄。

8. "Positive Peggy"
ペギーやりたい放題。"インディアン"の復讐。縛られた捕虜の小便を補助。

9. "We are not alone"
スーフォールズの大虐殺。赤いコート。

10. "California dreamin' "♪
「人は死ぬ。人生は冗談だ。」
「お迎えの天使の顔は、自分の子供の顔」
家族が一番!
BOB

BOB