ソラアユム

殺し屋たちの店のソラアユムのレビュー・感想・評価

殺し屋たちの店(2024年製作のドラマ)
4.5
題名:殺し屋たちの店
鑑賞日時:2024年2月8日
鑑賞方法:Disney+
評価:4.5(MAX5.0)

『地獄に行く日は今日じゃない。』


□鑑賞期間:2024/1/22~2/8
2024年5本目

□殺し屋専用の武器店を経営する叔父と姪の運命を描いたアクションドラマ

早計だけれど2024年TOP10に入りそうな勢いのある良質なドラマだった。アクションもドラマもほぼ隙が無く無敵状態。韓国ドラマがアツいね。

敵味方問わず登場人物すべての過去を全方位的に描きつつ、現在の時間軸での物語を走らせる。現在軸の話は、やや強引な始まりだが掴みとしては十分。手に汗握る展開でジャンルの強みを活かした分かりやすい面白さが先行する。

ボルテージを上げ切ったところで、“お前ら誰?”状態を解消すべく人間ドラマにシフトしていく。なぜこの状況が出来上がったのかを懇切丁寧に描いていくのだ。

主人公のジアンの視点、叔父のジンマンの視点で“運命の日”を別角度から描くクライマックスは今作の白眉だ。点と点が繋がり、人物相関図が出来上がっていく快感が大変秀逸。登場人物の過去と繋がりを徐々に解き明かすことでストーリーは深化し、重層的になる。

この物語構造唯一の弱点が現在軸のストーリーの始まりと終わりの時間経過が甘く見積もっても24時間以内という点だろう。つまりは主人公のジアンが叔父の過去を知り、現況を理解し、自身にのしかかる運命と責務に葛藤するにはあまりにも時間がタイトなのだ。とはいえ、戦闘スキルand精神の成長に時間的制約が設けられている中で、窮地を脱するために捻りだした妙策には大いに納得がいった。あれ以外にないでしょう。

□まとめ
『ジョン・ウィック』シリーズでアクションにも天井が見え始めたかと思ったけれど、まだまだいけるね。殺し屋アクション物として見ても見事な一本である。


以上