題名:時をかけるな、恋人たち
鑑賞日時:2024年3月7日
鑑賞方法:Netflix
評価:3.6(MAX5.0)
『過去に干渉できない。それでも人は時をかけてしまう。』
□鑑賞期間:2024/2/26~3/7
2024年8本目
□失恋中のOLがタイムパトロール隊員にスカウトされ様々な時空犯罪を解決していく姿を描くラブコメ
ヨーロッパ企画の上田誠氏脚本作品で、『ドロステの果てで僕ら』『リバー、流れないでよ』のノリと雰囲気が好きなら、ある程度は楽しめる作品だった。映画作品よりもさらに突っ込み所が多く、かなり強引な作劇が目立つので寛容な心とヨーロッパ企画の作品が大好きだという前提条件は必要。
レトロフューチャーな世界観やキャラクターのデザインなどのセットや美術の凝り具合が素晴らしい。伊藤万理華扮するツンデレオペレーターの天野りおんがオキニ。
SF作品としては、かなり突っ込み所満載で、主人公の“辻褄合わせ”もかなり強引な手法。それ許されるの?というレベルの職権乱用はもはやご愛嬌。
前5話までは、時間旅行を不正に行うバッドトラベラーを逮捕し、事件を解決していく様が描かれ、後半からは主人公の廻と翔の恋の逃避行編に突入。この逃避行が個人的には難アリな展開で、既存のSF作品のアルアル展開をなぞっているだけで特に目新しさがない。様々な騒動がもろもろ“決められたレールに従ったイベント”に収まった確定事項のために特に緊張感も切迫感もない。世界の命運などといった仰々しい決まり文句にも白けてしまう。
SF好きを唸らすアイディアが光ったヨーロッパ企画のこれまでの作品と比較すると少々残念ではあったかなと。
□まとめ
Ep5『バストラッシュ・エフェクト』は名エピソード。唯一、時空連続体を乱さない解決手段で良かった。軽く見る分にはおすすめ。
以上