ヴレア

何曜日に生まれたののヴレアのレビュー・感想・評価

何曜日に生まれたの(2023年製作のドラマ)
3.5
「何曜日に生まれたの」略して"ナンウマ"(公式が言っている)
しかし、曜日が入ってないしナンウマだけだとなんの事かさっぱりわからない。
携帯電話を"ケイタイ"と略すようなもんか。
タイやミャンマーでは血液型や星座よりも何曜日に生まれたかが重要であり、相性を占ったりする事から来ている。
ドラマの中では会話のきっかけとして何曜日に生まれたか聞くというのが重要なモチーフとなっている。
このドラマの影響で実際に何曜日に生まれたかをとっかかりとして仲を深めて行った人がリアルに居るかもしれない。
また、このドラマを観たらもれなく自分が何曜日に生まれたをググる事になるだろう。
私は火曜日でした。

さてそんなドラマであるが、何曜日に生まれたかはあくまで会話のきっかけなので、本編において特に重要な要素という訳では無い。
これは引きこもりの主人公すいが漫画家である父の助けの元、ようやく外に向かって歩きだし、成長していく物語である。
高校時代に起こったバイク事故が大きなトラウマとなっており、過去を解き明かす事でその壮大な物語が全容を現して行く。
またラノベ作家の公文竜炎という人物がとても面白く、ドラマの核となっていた。
次第にすいもまた公文の魅力に引き込まれて行くという恋愛ドラマとしての面白さもあり、とにかくすいを応援したくなるような話だった。

とは言え、あまりにも毎回めまぐるしく展開させる為に情報を小出しにしていたり、後半の駆け足感と無理矢理まとめようとしている感じがわざとらしく思えて、終わってみるとなんかごちゃごちゃしたドラマだったなぁという印象が強い。物語を進める為に盗聴という手段が当たり前になっていてちょっと軽く扱われていたのもどうなの?って思った。
毎回、オープニングとエンディングにおける漫画のイラストになる演出は好きだった。
飯豊まりえと溝端淳平がとにかくハマり役だし、魅力的だったのは良かった。
ヴレア

ヴレア