めしいらず

ノンレムの窓 2023・夏のめしいらずのレビュー・感想・評価

ノンレムの窓 2023・夏(2023年製作のドラマ)
2.9
「夕暮れ時の葛藤」
夕方のスーパーマーケット。レジ前の行列のどちらに並ぶのか。レジ打ちは新人と古参。男は自意識過剰に両者の間を行きつ戻りつする。実は三者にはそれぞれに違う事情と思惑があって…。よくある日常の風景の中には、あるいはこんなことも起き得るのかも知れないとギリギリ思わせるちょうど良い非日常感が巧妙である。事情を知らずに巻き込まれ勝手に勝利を噛み締めている古参レジ打ちのしたり顔が心情的にリアル。
「推してもいいデスか?」
推し活が日常を侵食し人生を左右されている女の話かと思っていたら、実は彼女が推す対象こそが行く末を左右されていたのだと知る展開へ。さすがにお話が仰々し過ぎるかな。私は夏帆ちゃん激推しです。
「出世したくない君へ」
ガツガツと自分を高めて出世を目指すのがダサいと言われ、仕事よりもプライベートを充実させている人がモテる時代。平生から意識が高かった若者たちは方向転換を余儀なくされ、意識を低めるセミナーで学び始める。染み付いた生真面目さはなかなか抜けず難儀するけれど、次第に教えられた通りに上手に出来るようになっていく。しかし…。結局は意識が低く持つことへの意識が高jくて肩に力が入っていてやっぱりダサいというオチに皮肉が利いていて笑わされる。自分が自然でいられる形が一番である。意識が低いことにかけては人後に落ちない自信があるダメダメな私には、このシリーズ全作品の中で本作が一番面白かったかも。
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