めしいらず

不適切にもほどがある!のめしいらずのレビュー・感想・評価

不適切にもほどがある!(2024年製作のドラマ)
3.3
自分で自分の首を結局は絞めてしまっているような昨今の閉塞感に溜まりに溜まった憤懣が生んだドラマなのだろう。世に跋扈する平均化、統一化された”正義”で別の考え方を”不正義”だと排除しようとする不寛容な社会の傾きに対し、その言い分が今さかんに謳われている多様性と矛盾しているって視点を見せたことだけでとても意義あるドラマだったと思う。単純に昭和を美化しようとか令和を貶めようとかいうのでは勿論なく、両者の間をうまく取り持ったというその立ち位置が批判されにくいことを承知しつつも、批判に対して最初から腰が引けた今のテレビの現状と限界を感じさせるような気もしてしまい、昭和世代には少し物足りなさもある。もっと表現を攻めていたらきっと更に面白かったと思う。阿部サダヲいい!
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