数年前の映画、「アーティスト」で無声映画俳優を演じたJ. デュジャルダンはアルフォンスといううだつの上がらない中年男。
時計のディーラーだか雑誌編集だかをやってるんだがその仕事をクビになる。
妻(シャルロット・ゲンズブール)との仲も順調とは言い難いうえ、さらには父親が倒れたという知らせまで受け…
この父親というのが、オープニングで中年女性に下半身ご奉仕され中に倒れる軍服の爺さん。女性は爺さんの本名も知らないし、本物の軍人じゃないとか言うので「プレイ」だとはわかるんだが、爺さんは医者にバイアグラの摂取頻度を問われると、「毎日」と真顔で回答。それもそのはず、爺さんは熟女(というか枯れ女)専門のフッカーだった！
この爺さんのドライすぎるユーモアが最高。年取ったからって丸くなってないし、仕事復帰のための「各種」リハビリも頑張るし、儲けの分け前にもシビア。
そんな爺さんの仕事を引き継ぐことになったアルフォンスと顧客のドタバタが前半、後半は父子を捨てて出て行った母親の謎解きがまあまあのテンポで語られる。
爺さんもそうだけど顧客のお婆さんたちもキャラがしっかりしていて面白い。
みんな自我がしっかりしてて、自分が欲しいものもきちんと知っている。
正直、シャルロット・ゲンズブールは何のために出てきたかわからないキャラで邪魔だった気もする。しかし「なまいきシャルロット」から40年弱。タイトルクレジットに名前はあんのに、本人どこやねん、としばらく探してしまったよ。
テンポ良くて一気に見たけど、シーズン2ありそうな展開でどうかなあ、と思う。
8話程度で全部にカタつけて終わった方が良くない？
