オレオレ

ミルドレッド・ピアース 幸せの代償のオレオレのレビュー・感想・評価

4.0
泉ピン子並みに人生を切り開いて行くケイト・ウィンズレット。
思った以上に母娘の確執ドラマ。というか、なんで娘をあんなに野放しなんだ!

近所のオバハンと浮気している旦那を追い出すミルドレッド(K. ウィンズレット)。家や車は旦那から貰うが、働かないと自分も幼い娘二人も食っていけない。
「小銭のチップを生き甲斐に一日中立ちっぱなしの仕事なんて!」と思うが、大恐慌の後のアメリカ、男でさえ仕事にあぶれているのに、なんのスキルもない主婦が働ける場所などなく、結局はウェイトレスとしてダイナーで働き始める。
ダイナーの出すデザートのパイが不評だと知ったミルドレッドは、特技のベイキング技術を生かしてパイの納入を始め、やがてはレストランを出すことになり…

ビジネスは成功して行くが、男関係、親としての悲劇に見舞われる泉ウィンズレット。特に上の娘との関係が沼。「毒親」ならぬ「毒娘」に親として、そして女として振り回される後半がスゴイ。
成人した娘を演じたイヴァン・レイチェル・ウッド、私の中ではイケすかないビッチイメージなんだが、それってここから来てたのか!(2011年の放映時に鑑賞しており、今回再鑑賞)
というかさ、E.R. ウッドになる前のプリティーンの間に躾しとけよ!って思った。
まあさ〜、離婚して、さらにあの事件があって、泉ウィンズレットが長女を生き甲斐にしちゃうのわかるけどさ。

下手な和解をせずに最後までこの娘がビッチなのが良かったトッド・ヘインズ。
原作は有名らしいので読んでみるかな…