あんなにニュースを見まくり、毎日胃が痛くなる思いで状況を見守り、半分は本気で親を海外に呼び寄せようと思ったあの事故なのに、何号機が水素爆発し、メルトダウンが発生したのはどこだったかも忘れていた自分に驚いた。当時の首相が誰だったのかも思い出せず（ただ、「枝野寝ろ！」とSNSで叫ばれていたので官房長官は覚えていた）、ググってしまったほど。
なのでドラマの「ハラハラドキドキ」が余計身に迫ったのだが、あまりにしんどく、8話を一気に見ることはできなかった。
なんだかんだで役所広司がすごい。
セリフ以外の動作や目線、ちょっとした間合いなんかが上手で、感情が手に取るようにわかる。それでいてキレないという役柄。
本当の吉田所長がこういう人だったのなら、部下の信頼が厚かったのもうなずける。うちの会社にもぜひ一人！
チェルノブイリ事故を扱ったドラマ、HBOの「チェルノブイリ」もドラマ金字塔だと思うけど、この「The Days」でも放射能という見えない恐怖がヒシヒシと感じられる。
線量計の音が怖すぎる。
本当の東電で作業した人はもちろん、演じた役者たちも胃に穴が開いたんじゃないかと思う・・・。
冷暖房の効いた、電気が煌々と輝く家の中で見ているこちらでさえ手に汗握り、今夜は悪夢だな、と思うくらいだったからなあ。
何より、つまらんアイドルを出演させ、しょーもない恋愛要素を無理やりねじこまなかったことが尊敬に値する！やっぱりネトフリ、民放じゃそうはならんだろう。
アニメでもないしコスプレもないけど、全世界の人に見て欲しい日本の誇れるドラマだと思った。
