ねまる

アンメット ある脳外科医の日記のねまるのレビュー・感想・評価

4.3
ラブコメと刑事モノと医療モノといえば、連ドラの王道。
何百本も観てきたはずの医療ドラマに、まだこんな物語を描ける余白があったことにびっくりだった。

事故の後遺症で記憶が1日しか持たない主人公。それが医療行為であろうと、周りのサポートによって、障害を抱えながら働くことができる。マイノリティがマジョリティに求める配慮って、こういうことだと思うんだけどな。
私の今日は明日に繋がる。

スーパードクターがいなくても、患者がいて、手術をして、治すことが出来る。1人1人の患者の話にも寄り添い、またその話を通じて、主人公たちも成長する。病状について、とてもゆっくり、穏やかにミヤビちゃん話す姿が印象的。
日記の文字を直筆で書く花ちゃんといい、小さな拘りの積み重ねがこのクオリティに繋がるんだろうね。

三瓶友治。若葉竜也の起用は、杉咲花ちゃんの提案だと言うが、素晴らしい。
このぶっきらぼうな医者の心が分かっていくに連れて、愛おしくて仕方なくなる三瓶先生。ミヤビちゃんに向ける愛にこちらが苦しくなる。

後半は私は綾野先生の方が胸が苦しくなってましたが、、、岡山天音をこの使い方出来るドラマ信頼しかないですよ。
千葉雄大も、野呂佳代も、吉瀬美智子も、こんなに良かったっけというくらい全員が生かされている。みんなに泣かされた。温かさに泣かされた。
ねまる

ねまる