物語の主人公はオーストラリアのインフルエンサー、ベル・ギブソン（ケイトリン・デヴァー）。
“脳腫瘍を患ったインフルエンサー”としてSNSに登場し、ヘルス＆ウェルネスで病を完治させたとして一躍注目を浴びる。
嘘を重ねながら自らのビジネスを軌道に乗せていくベルは、本物のガン患者である人気ブロガーのミラ・ブレイク（アリシア・デブナム＝ケアリー）に接触。
しかし、二人はたちまち対立していき……。
嘘まみれの“ウェルネス帝国”を築き上げ、隆盛と没落に直面するベル・ギブソン。
食事療法でガンを克服できると信じ、オンライン・プラットフォームを立ち上げてベルのライバルとなるミラ・ブレイク。
ベルとミラの言葉に希望を感じ自然治療に沼るガン患者のルーシー。
ミラの親友ながら、ベルとともに働きはじめるシャネル……。
全6話構成の本作は、女性4人の物語を通じて、SNSの誕生やウェルネス・カルチャーの台頭、若い女性の起業ブーム、ファクトチェックとバランスを欠いた“無邪気な時代”を掘り下げる。
SNSでの誇張された効果のイメージなどで、ホメオパシーなど自然治療や有機食事療法などウェルネス・カルチャーの台頭するキッカケになったふたりのインフルエンサーの栄枯盛衰と功罪を、実際の事件に基づきインフルエンサーの自らの影響力を高める為に自然治療の効果を誇張してSNSで拡散させたり自らのイメージを高める為に難病の家族まで利用するゲスさや専門家から見て根拠のない間違った主張にハマってしまった信奉者の悲惨な末期まで掘り下げて描かれていて、ケイトリン・デヴァーなど若手演技派俳優の鬼気迫る演技、ブリトニー・スピアーズやオリヴィア・ロドリゴなど若手女性アーティストをメインにした選曲も絶妙で、SNSでの情報収集と活用のリテラシーを痛感させられる実録犯罪ドラマ。
「人間であることの悲劇から逃れる為なら、アップルビネガーサイダーを何本でも買う」

• #自然療法
• #ベルギブソン
• #ポールパントリー
• #アップルビネガーサイダー

ネット社会の闇が盛りだくさんでとても良い勉強になった。

個人的にはネット社会にも一定の規制と法治システムを設けた方が良いと思います。
情報の真偽とか発信者のバックグラウンドチェックとか…
著しく倫理観や道徳感の欠如した人が散見されるので。

Kデヴァーの演技は凄かった。
あそこまでイカれ女を熱演できるのはすごい…

これは嘘に基づく実話。
"人間であることの悲劇を緩和する方法があるなら、アップルサイダービネガーを何個でも買う"😎嘘はいずれ絶対にバレるという典型的で教訓的な事件。特に人命に関わる情報というタチの悪い嘘であった場合、その反動は計り知れない。専門家でない人が専門家になって情報発信をする時代で善意の悪意と有害な情報をどう処理するかが問われる中で、信じる罪と信じさせる罪の両方を考えさせる興味深いテーマだった。癌を克服したという虚偽の物語で人々の信頼を勝ち取り、爆発的人気の食事管理のアプリを開発した女性の話。病気で苦しんだ人々を傷つけ、欺いた大きな嘘。人間は時に科学的根拠や事実に目を背けて、自分の信じたいものだけを選択してしまう。取り返しのつかない時間、失ったオプション、手遅れになってから気づいては遅すぎることが往々にしてある。最近もローフードをやりすぎて栄養失調で亡くなったインフルエンサーいたけど、行きすぎた健康志向や「自然療法」や「ホリスティック療法」などの薬物療法などが決して科学療法に取って代わることはないという示唆も含む非常に深い内容でした。