夜夜相见不识君/My Decoy Bride
舞台は大奉の都。暗殺組織の星月楼では楼主が新しい任務を通達。標的は平南侯の世子で悪名高いリー・シューバイ。任務報酬をめぐる価格競争の結果、十二刺客のシェンシャオとジューズ―が任務を負うことになった。1か月以内に任務を遂行しなければ、十二刺客の地位は他の者に取って代わられる。一方、皇帝より賜った縁談から逃れるためリー・シューバイは平南侯府を出るが、人里離れた場所で何者かに襲われそうになり落馬して負傷する。帰宅後、花嫁のジアン・ユーシャオに扮したジューズーが寝室で待ち構えていたのだが…。寝台に横たわったリー・シューバイが目を開けると、かつて助けたことがある女性が目の前にいた。
ジアン・ユーシャオはリー・シューバイに3年前の恩人かどうかを確認するが、リー・シューバイはとぼけたふりをする。平南侯府の密室では、リー・シューバイと侍女4人が密談を始める。侍女はジアン・ユーシャオが偽者だと報告すると、リー・シューバイはそれをすでに分かっていたと言う。一方、寝室ではジアン・ユーシャオが侍女のホンユーからリー・シューバイを殺さないのかと尋ねられ、3年前の恩人を思い出して顔を赤らめる。そこへ突如リー・シューバイが現れ、子作りをしようと言い出されるのだった。リー・シューバイは衣を脱ぎながら、寝台に横たわるジアン・ユーシャオのそばへ近寄る。ジアン・ユーシャオが腿に隠していた小刀を握ると、リー・シューバイはそれを察知し、ジアン・ユーシャオを押し倒す。
井戸に落ちたリー・シューバイが目を覚ますと記憶が戻っており、父のリー・ユエンは喜ぶ。一方、日中に平南侯府の庭でふいに恩人と同じ香りを嗅いだジアン・ユーシャオは、リー・シューファンが3年前の恩人かどうかを確かめるため、深夜リー・シューバイが寝ている隙に、刺客の格好に扮してリー・シューファンの部屋へ忍び込み、3年前の立夏の日の行動を聞き出す。その日、リー・シューファンは宮中に招かれており、アリバイもあるという。リー・シューファンの部屋を出たジューズーは外に誰かの気配を察知。その者を追いかけて竹林で格闘すると、相手は銅皮鉄骨功を使うシェンシャオだった。ジューズーは3日以内にリー・シューバイを殺すと約束する。その後、屋敷に戻り、毒針を使って就寝中のリー・シューバイの命を狙おうとするのだが…。
ジューズーはワン・ジュエの兵たちに取り囲まれてピンチに陥るが、リー・シューバイのひそかな助太刀のおかげで難を逃れ、ワン・ジュエ暗殺に成功。その後、帰宅したリー・シューバイは気功でケガを治した。そしてワン・ジュエのもとから引き取ったルー・チンユエという罪人の臣下の娘から、手がかりになりそうな情報を聞き出そうとする。一方、任務を終えたジューズーは望みどおり楼主からユン・ジン王の謀反の証拠を渡される。謀反の証拠となったユン・ジン王の直筆の密書は誰かが捏造したものだと気づくジューズー。悪名高いリー・シューバイは実は悪人ではないことも知り、星月楼に疑いの念が生じる。一方、楼主はジューズーの不審な動きを察知し、切り捨てることに。リー・シューバイは侍女4人と共に、過去10年で罷免されたり殺されたりした役人を調べ始める。
悶々としていたジアン・ユーシャオのもとに別の刺客が登場し、激しい一戦が繰り広げられる。そこへ現れたシェンシャオが刺客を倒し、負傷したジアン・ユーシャオを抱きかかえながら運ぶ。ジアン・ユーシャオが目覚めると、そこは見知らぬ屋敷の中だった。薬湯を運んできた女性に尋ねると、西の郊外の別邸だという。ジアン・ユーシャオはリー・シューバイとシェンシャオが同一人物だと疑い始める。一方、リー・シューバイはユン・ジン王の側近だった副将のドン・チーフォンに会いに行くのだが…。シェンシャオはジアン・ユーシャオに尋ねられ、自分が3年前に彼女を救った恩人だと認める。ジアン・ユーシャオに成り済ましていたジューズーの本名はユン・インといい、ユン・ジン王の愛娘だった。シェンシャオはユン・インから王の側近だったドン・チーフォンの話を聞く。
平南侯府の秘密の部屋ではリー・シューバイとユン・インが、今まで集めた手がかりを基に楼主が誰であるか推測する。その後、リー・シューバイは皇太子のもとへ行き、楼主がティエンガンだったことを告げる。そして星月楼の一掃後にユン・ジン王の事案の再調査ができるように願い出る。しかし皇太子のリアクションは芳しくなかった。一方、楼主はジューズーとシェンシャオが星月楼を裏切ると予想し、十二刺客のショウシンを味方につけるのだった。帰宅したリー・シューバイはユン・インに星月楼一掃の決行を告げる。それはとても危険なため、ユン・インは自身も共に行くと願い出る。しかし次の日、目を覚ますと体を縛られて身動きが取れない状態だった。リー・シューバイはユン・インを危険な目に遭わせぬよう、約束を破って1人で星月楼に行ったのだった。
銅皮鉄骨功のおかげで斬りつけられても無事だったリー・シューバイを見て、ジアン首輔はリー・シューバイがシェンシャオだったことを知り驚愕する。そしてユン・インはジアン首輔にとどめを刺し、ようやく敵討ちを果たした。平南侯府に戻ったユン・インは自分の勝手な行動を反省してリー・シューバイに謝る。その後、リー・シューバイは援軍を送る約束を破った皇太子と絶縁する。そしてユン・インにプロポーズをするのだった。平南侯や侍女たちに祝われる中、リー・シューバイとユン・インはささやかな婚礼の儀式を行う。熱々で仲むつまじい2人にようやく幸せが訪れたかと思いきや、皇太子の屋敷では十二刺客のシーシェンと皇太子が密会する。皇太子の助力でシーシェンは星月楼の楼主となったのだった。リー・シューバイに絶縁された皇太子はシーシェンと手を組むことにした。
兄が襲われたという西の郊外へ急いで駆けつけたリー・シューバイだったが、それは果たしてシーシェンことリー・シューファンの罠だった。母親違いの兄であるリー・シューファンは世子の座を得るため陰謀を企てていた。しかしリー・シューバイはすでに見破っており、あえて兄の罠に引っ掛かった。実はユン・インが毒入りの滋養品を飲む前に解毒薬を飲ませておき、毒にあたったふりをさせてリー・シューファンをだましたのだ。リー・シューファンは剣を捨て、負けを認めた。そして弟に自分を殺すよう迫った。リー・シューバイは幼い頃の兄との楽しかった思い出が浮かび、剣を下ろした。その隙に乗じてリー・シューファンは銅皮鉄骨功を繰り出し、弟を攻撃した。実は弟の薬の煎じかすを10年も使っていたため、リー・シューファンも銅皮鉄骨功が使えるのだった。