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香料会社の営業部で働く主人公・一瀬葵は、結婚や離婚、仕事での挫折など、49年の人生でさまざまなことを経験していくうちに、あらゆることにしがみつくことをやめ、「これ以上、変化もサプライズもいらない」と、現状維持の日常を送っていた。そんな時、親友に起こったトラブルをきっかけに、夢を諦めてしまった青年、樋口澄晴と出会う。澄晴は、厳しい周囲の環境に打ちのめされた暗い過去があり、自分の本当の想いにフタをしてしまい、流れのままに人生を生きていた。 年齢も、過ごしてきた環境も全く違う二人に、恋の香りがただよう予感なんてなかった。しかし、今の人生を受け入れていたはずの二人がお互いの本当の想いに触れあったとき、隠しきれない本音や、諦めきれない思いがあふれていく。そして、それがまるで香水の最後に香る余韻“ラストノート”のように、お互いの心に溶け合い、二人の運命を変えていく。 20歳近い年の差や、二人を取り巻くさまざまな人間関係など、乗り越えられない壁に何度も襲われる葵と澄晴。しかし、どんなに過酷な現実に阻まれても、大人ぶることをやめた大人たちは、どうしても惹かれ合っていく…。
一瀬葵(内田有紀)、49歳。香料メーカーの営業部で働く彼女は「人生にこれ以上の変化はいらない」と思っていた。そんな葵に総務部への異動の話が持ちかけられる。葵は難色を示すが、自分が断れば別の人間が行くことになると告げられ、感情を押し殺して受け入れる。「よかったです。一瀬さんが大人で」と言われ、複雑な気持ちになる葵。 そんな中、葵は中学時代からの友人・佐川優子(坂井真紀)から彼氏ができたと報告を受け、自分のことのように喜ぶ。優子は長期間の介護の果てに父親を看取り、結婚という夢を諦め切れずにいたのだ。そんな優子を見て葵は自分の夢を思い出すが、それは二度と叶わないものだった。 樋口澄晴(寺西拓人)、30歳。彼もまた夢を諦めた過去があり、流されるままに生きていた。同僚の平野龍太(草川拓弥)と共に暮らす家に、澄晴の恋人・木嶋莉奈(桜井日奈子)が訪ねて来る。莉奈がパパ活でもらった高級ワインを飲みながら、何かを諦めたように話をする三人。 総務部へと異動した葵は、経営企画部で働く元夫の奥田創(徳井義実)と同じフロアになったことに気付く。笑顔で話しかけてくる奥田にうんざりする葵。 人生の中で挫折を経験し、流されるように生きている葵と澄晴。年齢も環境もまるで違う二人は、あるトラブルをきっかけに会う約束をする。そこには恋が始まる予感などあるはずもなかった…。
樋口澄晴(寺西拓人)から一輪のピオニーを渡され、一瀬葵(内田有紀)は失ったはずの香りを感じて涙を流す。家に帰った葵はピオニーに顔を近づけるが、もう香りは感じなかった。 佐川優子(坂井真紀)との誕生日の食事の約束をすっぽかしてしまった葵は、優子に謝罪して澄晴と会っていたことを伝える。もう彼と関わるのはやめると話す葵だが、優子は「自分を騙した男のことを何も知らない」と改めて悔しさが込み上げ、葵にもう少し彼について探ってほしいと懇願する。葵はもう一度だけ澄晴と会い、証拠を突き止めて終わりにすると約束する。 一方、澄晴は葵を「いつもと同じただのカモ」だと言いつつ、なぜか行動に踏み出せずにいた。そんな時、父親の樋口眞澄(佐々木蔵之介)が訪ねて来る。眞澄は自分が起こした事件を澄晴が示談にしようとしていることに腹を立てていたが、澄晴に対し「許す」と話し、自分が澄晴を育てるのにかかった「養育費」の支払いを続けるように、と忠告する。理不尽な要求に怒ることもなく、財布の中にあった金を全て眞澄に渡す澄晴。その話を盗み聞きして激怒している木嶋莉奈(桜井日奈子)に、平野龍太(草川拓弥)は眞澄が落ちぶれたいきさつを話す。 残酷な“現実”と向き合い、金を得るために葵と会う澄晴。騙された優子のために、そしてもう一度香りを感じる手がかりを掴むために、澄晴と会う葵。互いに思惑を抱えた「最後のデート」が始まる…。
一瀬葵(内田有紀)は樋口澄晴(寺西拓人)の父親・眞澄(佐々木蔵之介)に突然声をかけられる。眞澄の勝手な思い込みで「許しませんよ」と凄まれ、呆然とする葵。 同じ頃、葵しか番号を知らない携帯に連絡を受けた澄晴が待ち合わせ場所に向かうと、そこにいたのは佐川優子(坂井真紀)だった。驚愕する澄晴に、優子は「お金、ちゃんと受け取ったよ」と感謝を伝える。それは葵が澄晴からだと嘘をついて優子に渡したものだった。一方的に言い寄ってくる優子に動揺し、澄晴は慌てて席を立つ。 そんなある日、優子が働くスナックに葵の元夫・奥田創(徳井義実)が訪ねて来る。奥田は葵について、若い男と何かあったのではと優子に尋ねる。軽くあしらいながらも気になる優子。 会社の周年記念パーティの担当になった葵は、会場となるホテルで打ち合わせをしていた。その時、フロアに女性の声が響き渡る。澄晴の恋人・木嶋莉奈(桜井日奈子)がパパ活の男とトラブルになっていたのだ。腕を掴まれ強引に連れて行かれそうになり、大声を出して抵抗する莉奈。その後、葵と莉奈は洗面所で顔を合わせる。泣いて崩れたメイクを強引に落とそうとする莉奈に、葵はクレンジングシートを渡す。 一方、眞澄の示談のために早急に大金が必要な澄晴は、道を行く女性に手当たり次第に声をかけるがなかなかうまくいかない。そこで出くわしたのは、かつて通っていた絵画教室の恩師・二宮慶太郎(丸山智己)だった…。
一瀬葵(内田有紀)の言葉により、自分の思いに気づいた樋口澄晴(寺西拓人)は会社を辞め、父・眞澄(佐々木蔵之介)の示談金の支払いも拒否する。澄晴は葵に160万円を必ず返すと約束し、一週間後の19時に最初の返金をするから同じ場所に来てほしいと伝える。そして、バイトを掛け持ちし、必死で働く澄晴。 一週間後、葵はスーパーで木嶋莉奈(桜井日奈子)とばったり再会する。莉奈は保育士になるという夢があったが家庭の事情で学校を辞め、ベビーシッターとパパ活でどうにか生活している状況を打ち明け、将来への不安を口にする。自分の考えを押し付けない葵を信用し、心を開いていく莉奈。 澄晴と会うべきか迷っていた葵だが、意を決して待ち合わせ場所へと向かう。しかし、そこに澄晴の姿はなかった。同じ頃、澄晴の家に突然佐川優子(坂井真紀)が現れる。動揺する澄晴に、優子は「澄晴君のことが好き」と告白する。断る澄晴に食い下がる優子。すでに、約束の時間は過ぎていた…。
一瀬葵(内田有紀)は、樋口澄晴(寺西拓人)といる時に再び花の香りを感じる。「どうしてあなたといる時だけ香りがするんだろ?」とつぶやく葵に事情を尋ねる澄晴。葵は10 年以上前から花の香りが分からなくなったと澄晴に打ち明け、そうなったいきさつを話す。澄晴は葵が花の香りを取り戻せるよう協力すると伝えると、連日の仕事の疲れからそのまま葵の家で眠ってしまう。そんな澄晴にそっとブランケットをかける葵。 翌朝、自宅へと帰った澄晴を、木嶋莉奈(桜井日奈子)が、心配して寝ないで待っていた。澄晴の行動に平野龍太(草川拓弥)は激怒し、澄晴の父・眞澄(佐々木蔵之介)が「澄晴には惚れ込んでいる女がいる」と話していたことを伝える。澄晴は眞澄の家を訪ね……。 葵は心療内科の診察で、澄晴といる時だけ花の香りがすると伝える。すると医師から、「その人は最も幸せな時に一緒にいたのかもしれない」と言われて…?





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