さうすぽー

半沢直樹 続編のさうすぽーのレビュー・感想・評価

半沢直樹 続編(2020年製作のドラマ)
4.3
自己満足点 84点

「やられたらやり返す!倍返しだ!!」

初ドラマレビューです!
普段自分は映画ばかりで、一応ドラマも観るけど時間がかかることもあってレビューは全くしてきませんでした。

ただ、この半沢直樹の続編は久々に観て良かったと思えるものだったので今回レビューしました。

はい、半沢らしく非常に「スカッ!」とする内容に仕上がっていて凄く楽しめました!
視聴率も最終回は32%と有終の美を果たしたこの続編ですが、正直自分は日本のドラマは苦手なものが多いのであまり観ません。
たまに観ても、最終回までみるのは極稀です。
しかし、半沢直樹は最後まで期待を裏切らずに全うしてくれたと思います!


堺雅人は半沢直樹らしく、香川照之は前作以上に大和田常務にキレを磨いていた気がします。
その他も、上戸彩や北大路欣也、片岡愛之助といった前作からのレギュラー陣も良かったです。

また、新キャストとしては市川猿之助と柄本明といったボスキャラが非常に良い味を出していて、さながら時代劇の悪代官のような悪役として存在感を放っていたと思います。
もちろん、前半の古田新太も、後半の江口のりこも凄く良かったです。
最終回の会見の「恥を知りなさい!」
かっこえぇなぁ...


今回で面白かったのは、前作で敵だった香川照之や片岡愛之助ですが、今回も半沢の敵として登場しながらも後々味方サイドになるという展開も面白かったです。
日本の少年漫画も、ハリウッドのMCUのシリーズでも、敵として戦っていたキャラクターが味方として共闘する展開はどこか嬉しさもあって面白いです。
ただ、この香川照之と片岡愛之助が味方になる展開は今シリーズ限りにしていただきたいかな。
次に続編をやるかどうか解りませんが、もしやるとするならこの二人は半沢の敵として登場させてほしいです。

あとは、最終回の妻役の上戸彩が半沢にかける言葉も良いですね。
「仕事なんて無くたって、生きていれば何とかなる。」
まさに今の情勢を生きている我々に投げ掛けている言葉でもあって、凄く心に残りました。

...と言った辺りで好きだった点を上げていきましたが、好きじゃなかった点も少しばかりあります。
まず、前作同様出演した及川光博。
半沢直樹側のスパイ的なキャラクターとして人気ですが、個人的に及川光博の演技が好きではなくて、今回でもあまり好きになれませんでした。
正直、彼は演技が上手いとは思えないです。

あと、終盤の北大路欣也演じる頭取と半沢直樹のやり取りも少し思う所があります。
敵として戦うなら最後までそうしてほしかったし、味方として描くならあの「1000倍返し」はかなり余計だった気がします。

その他にも、テレビ中継の映像が本来の中継の映像ではあり得ないような角度から映しているのも結構気になったりしましたが、この半沢直樹の時代劇的な面白さを前にしたら、さほど気にならなくなるのは不思議ですね。
半沢マジックといったところでしょうか。

今回思ったのは、半沢メンバーの演技がオーバーでもこれだけ圧倒されるのは、恐らくドラマだからかもしれないです。
もしも映画で行っていたら多分鬱陶しかった気がします。
だからこそ、映画はドラマ的な演出をするべきでは無いと思うし、もしかしたら逆も然りかも知れませんね。
邦画のような演出をドラマでやってたら恐らく退屈に感じるでしょう。


この不安定なこの世の中だからこそ、半沢直樹の続編を放送する意義が感じられて、本当にTBSは良いタイミングで放送したなと常々思います。