ドラマ『平成細雪』でしか見ることのできない柄本佑演じる完璧な「板倉」……！今になって思うとこの頃からわりと放浪する異分子のような仮面ライダー2号要素を強く持っていた気もする。俳優として、どうしてもオダギリジョーと柄本佑はあの返信前の笑顔を思い浮かべてしまう。ドラマは原作の『細雪』を平成に置き換える際のアレンジが強烈ですごい面白かった。やはり四姉妹たちの言葉、振る舞い、表情を楽しむ作品だと思うが(雪子を演じる伊藤歩さんのバランスが素晴らしい、原作よりも「この子どないしたらええんや……」って周りがなってしまう感じがリアルだった)、次々交代していく雪子のお見合い相手の俳優陣が豪華だしこちらの予想をなんか外してくる感じも上手かった。突然ムロツヨシが出てきた時は流石にビックリしてちょっと雪子に同情しちゃったし。『細雪』自体が読者の予想をズレたところでどんどん物語が延長されていくようなところがあるし。
でも俺は知ってるんだ、板倉はあの後ショッカーの研究所に移されて改造手術を受け、令和の世になるまで地下で眠っていたんだ。
