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『TOKYO23 ～サバイバルシティ』のエピソード情報

第１話

第２話

第３話

第４話

第５話

『TOKYO23 ～サバイバルシティ』に投稿された感想・評価

29球Agentの感想・評価

2024/12/31 13:14

3.0

2010年にＷＯＷＯＷで放送されたＴＶドラマ。

格闘家を目指し父が経営するジムで毎日必死に練習に励むも、肝心のジムが倒産してしまったノボル、いじめによる引きこもりで自殺を考えているダン、この２人が東京２３区で１時間ごとに腕輪をクロスし、最後まで腕輪が外れなかった者には賞金１億円が与えられる魔の”クロスゲーム”に参加するが、実は腕輪が外れた者には死が待っていた・・・。

最近お決まりの敗者には死が待っている系のサバイバルゲーム。
最初はゲーム感覚で参加も、腕輪には秘密があり、クロスして腕輪が外れると突然死してしまうってのもなんだかなぁーなんですが、引きこもりダンの人間不信を克服していく姿と、一度は疑心暗鬼から仲違いする２人の間に徐々に信頼関係が芽生え始め、互いに協力してゲームの秘密を突きとめていく、物語の表層が至極オーソドックスな青春友情物語なので、軽く最後まで鑑賞出来ます。

但し、２人が互いにクロスすれば双方の腕輪が外れない”ルール”を早々に発見してしまうので、いつ腕輪が外れてしまうのか？と云う緊迫感は皆無。
また、クロスする相手の腕輪が外れても、その相手の背負ってきた人生の描写を時間的に描けないので、目の前で人が死んでいってもちぃーっとも悲しみの感情が沸いてこない作りなのです。
これは主軸を２人のモラトリアム脱却物語にしたからなんでしょうが、緊迫感も無けりゃ、哀しみに溢れるドラマも無いとくれば、残るはクロスゲームの秘密を解いていくミステリーモードのみ。
しかし、これも引きこもりダンのキャラにコナンばりの推理力を持つ頭脳を与えてしまったがために、ラストまで至極平坦に辿り着く事になります。
一応、登場人物に腕輪ハンターや謎の人物を配置も、これすら物語の展開上威力を発揮するような濃いキャラ設定では無い為、単に添え物程度の効果しかありません。
で、ＴＶドラマお決まりの大団円を迎えるって仕組みですので、観終わってえづくようなバッドエンディングは用意されておりません。

主演には格闘家を目指すノボル役にあの柳楽優弥のお姿が。
今作では髪をパツキンに染め上げ、若かりし頃の天山広吉ばりのルックス！？で、役者としては久々にインパクトある役柄ではないでしょうか。
このまま是非復活を遂げてもらいたいものです。