RISA

ウォーキング・デッド シーズン11のRISAのレビュー・感想・評価

5.0
ーシリーズ11作品、11年の集大成。

2010年から始まった本作。
本作に至るまでに数々のストーリーや
名シーンがあったわけだけど、、
本作では各回の始まりに
そんな懐かしいシーンの回想があって
ファンにはたまらない演出だったなと。

また、今シーズンでは
コモンウェルスという町を舞台に
また新たな戦いを繰り広げながら
今のコロナ禍だからこその
ロックダウンっていう要素もあって。

今までにも様々な街があった訳だけど
(総督のウッドベリー、
ディアナのアレクサンドリア、
ニーガンの聖域なんかもあったよね)
本作のコモンウェルスは今までで一番
政治的というか確立されている印象。
私達の住む政治的な世界と似ているから
だからこそのパメラの静かな暴走や
自分を過信しすぎていたホーンズビー、
あのほとほと呆れるパメラの息子が
ものすごくリアルなキャラクター像で。

またキャラクター像ってことでいうと
リック集団(笑)のキャラクター、
1人1人には思い入れや愛着もあって。
(ここまでシリーズ重ねると、
勝手に戦友のような気にもなるしね)

加えて、ニーガンの存在ね。
シリーズ6作目で大きな衝撃を与えた彼が
シリーズ10作目で過去を明かし、
本作では自分の過去と対峙する。

私もニーガンの“あの衝撃”は
何を持ってしても絶対に許せない!
でもね、時間も状況も変わっていくし。
なによりニーガンから深い傷を負った
マギーがそれを体現していたから。
そんなふたりが向き合って話をする
シーンはなんだかすごくぐっときたな〜


DV夫から子供を守っていた彼女は
強くなり、強すぎるがゆえの悩みを抱え
最終的には大きなポストにつくまでに。

幼い頃から子供や刺激の強いお兄さんに
心体ともに鍛えられてきた彼は
誰よりもタフでブレない大きな存在に。

ゾンビという恐怖に怯え、
教会にひっそり隠れ逃げた神父の彼は
ゾンビにも人にも立ち向かい、
心身の救いになる存在に。

嘘をつくことで身を守り、
悪と感じた集団に自ら身をおいた臆病な彼も
愛を知り、勇気をもち、世界を変える存在に。

ほかにもたくさんあるけど、
本作に至るまでたくさんの物語があって
キャラクターもサバイバルしながら
成長していて。

ウォーキングデッドって、
シーズン3あたりから単なるゾンビ作品
ではなくて、ヒューマンドラマだなと
感じていたんだけどシーズンを
重ねるごとにその感覚は増していて。

平和な世界ってなんなんだろうな〜

ウォーキングデッドには
色んなリーダー、街、平穏があったけど
やっぱり私はリックのアレクサンドリア
のような信頼できるリーダーのもとで
街の1人1人が自分にあった仕事を
しながら人と人とが信頼しあえるような
“自由と豊かさと愛のある世界”が
すごく平和で魅力的に感じていて。

ゾンビこそいない世界だけど、
私たちの生きる世界も色んな脅威のなか
たくさんの人と生活をしているから、
改めて平和や理想の世界みたいなものを
想像するきっかけになったなと。

11年、シリーズ11作。
私にとってとても大きく意味のある
ドラマ作品になりました。

またスピンオフなど期待したいな〜。
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