浅野公喜

スカイハイ2の浅野公喜のレビュー・感想・評価

スカイハイ2(2004年製作のドラマ)
4.0
不慮の事故や殺人で亡くなった者が訪れる怨みの門。そこでユミコ・シャク演じる番人イズコが彼らを迎え、ある選択をさせる「おいきなさい」の決め台詞で有名な漫画原作のヒューマンホラードラマ第2弾。

前作とは繋がりが無いですが、彼女が死者に選択をさせるのは
・「死を受け入れて再生を待つ」(お生きなさい・・)
・「死を受け入れないで現世を彷徨う」(お行きなさいっ)
・「現世の人間1人を呪い殺して地獄へ行く」(お逝きなさいッ!)

この3つというのは同じで、前作では全話を通じ登場したリサイクルショップの親子と同じ役割を担うのは今回レオ・モリモト演じる幼稚園の園長にマイ・タカハシ演じる保母、そしてやはりイズコが見える園児の3人。最後の2話にイズコが現世に舞い降りるのも前作と同じですが、ホラー要素こそ少なくなったもののヒューマンドラマとしてはより充実の内容となりました。

今回特に印象的だったエピソードは

・難病の娘を救う為に弁護士として必死に働き、ある医師の弁護を担当&無罪を勝ち取るも被害者の遺族に殺され、その後医師がやった事を知る第3話

・試合中に亡くなったゲンキ・スドウ(現在は政治家!)がチャンピオンとのタイトルマッチを望み、「ゴースト ニューヨークの幻」の如き展開が用意され彼のユーモラスな演技も面白い第6話

・埋めたタイムカプセルの近くで亡くなった女子中学生。カプセルの代わりに二十数年振りに発見され、当時仲良かった野球部の同級生の男に居ない者扱いされ呪い殺そうとするも男が記憶を頼りにカプセルを発見、そこに入っていた手紙と「サンキュー」と書かれたボールが二人を繋ぐホラーとドラマ両方充実の第7話

・エリコ・ワタナベ演じる予知能力を持つ占い師が死後も役割を担ったり、保母が殺されそうになった時に毎回発動する超能力の真実が驚きとちょっとした感動を呼ぶ第8話と第9話(最終話)。

DVDに収録されてる前作のリサイクルショップの息子と今作の園児両方出演のコミカルなショートドラマも地味に面白く、彼らがトイレに行きたがれば「漏らしなさい」、飴が欲しければ「お舐めなさい」とイズコが囁いてくれます。
浅野公喜

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