ねまる

昭和元禄落語心中のねまるのレビュー・感想・評価

昭和元禄落語心中(2018年製作のドラマ)
4.2
昭和が舞台の落語の話。
落語が遠いものだと思っていたからこそ、若いキャストのドラマで見ると興味が湧く。
タイガー&ドラゴンとかも落語の話だよね?あれも見てみたくなったな〜。

青年期から晩年から一人で演じる上、落語家の役なんて、岡田将生が凄い。
伝説の存在として出てくる助六の、実体として出てくるのが子役の南出凌嘉くんが良すぎてびっくりしちゃった。この後山崎育三郎も出てきやすいだろうな。大西利空くんと南出凌嘉くんの関係からの、岡田将生と山崎育三郎の兄弟弟子関係が素敵過ぎるんだ。

戦争があった時代である、ということを、物語の随所に含んでいるの。離れると少し忘れて、またすぐその事実に戻される。すぐ過去に戦争がある。
自分らしさを見つけていく岡田将生の、成長譚としても面白い。
タバコを咥えながら、子供の髪を切る岡田将生は最高でした。

同じ演目が何度も登場するたびに、エモーショナルさが増していくのずるいよね。
年代によって深みの変わる菊比古の「死神」とか、助六から与太ちゃんに受け継がれる「芝浜」とか。最初に見た「幽霊」が、それを得た場面の後だとより深く、恐ろしくなる。
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