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ブラック・ミラー シーズン6のcometのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ミラー シーズン6(2023年製作のドラマ)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

6-1 ジョーンはひどい人

何年振りの新作登場だろう。ストーリーが進むにつれ、そうそうブラック・ミラーってこんなだった、と雰囲気を思い出しつつ、主人公と共に謎に巻き込まれ、その真相に舌を巻き、ゾッとし、いつの間にか展開のパワフルさに夢中、教会のシーンの悪趣味さに至っては、高らかに鳴り響く完全復活のファンファーレの幻聴までも(嘘。 更なる多層構造が明らかになる瞬間の目眩に似た感覚、なんとなく前向きなラスト、いいもの観た! 4.0

6-2 ヘンリー湖

気弱な男、無神経な彼女、ガサツな幼馴染、美しい自然、嫌な登場人物たちがどんなひどい目に…などと観ていると、想像の遥か上をいく、もとい決して想像したくない類の酷い真相だったので、金曜日の夜の気分は台無し、ここまで嫌な気持ちにさせるとは さすがだ。母親のメモに一夜明けた今も動揺している。4.0

6-3 ビヨンド・ザ・シー

これはダメなやつ。こんな設定での宇宙ミッションなど どう考えても成功どころか成立するはずがない。リスク・マネジメントの欠片もない。時代を1960年代末にしたのはマンソン・ファミリー的な描写が必要だったからだけ? ブラッドベリ、ハインライン、哀愁の花びらなどノスタルジックな意匠とレプリカを実現させるテクノロジーの最先端さ、そのミスマッチを狙ったのかもしれないけど、とにかく腹立たしい。アーロン・ポールが頑張っているのは嬉しかった。ジョシュ・ハートネットはクレジット見るまで気づけなかった。世間の評価が高くてびっくり。1.0

6-4 メイジー・デイ

この嫌なパパラッチたちが酷い目に遭ってスカッとできるといいな〜などと思いながら観ていたが、それどころではない(?)予想外の展開に心底驚いた。まさか人狼ネタだったとは… ちなみにほぼ全員酷い目に遭うけど まったくスカッとはしない。主人公の最後の行動はパパラッチとしての覚悟?覚醒?的な描写で、問題提起というか作品のテーマを象徴しているのかもしれないが、なんだかモヤモヤしたままだし、あの後どうなったのかはちゃんと見せてほしい。と観る者の野次馬根性を煽った時点で大成功なのかもしれない。変身描写のクオリティは高く見せ方もスマート、しかしリック・ベイカーやロブ・ボッティンへのオマージュの域を出ないのは残念。 2.5

6-5 デーモン79
冒頭 A RED MIRROR FILMと出る。ブラック・ミラーの中のホラーレーベルみたいな扱いなのだろうか。タイトルの出方といい確かにハマーホラーっぽい気もする、詳しくはないけど。エピソード名自体もハマーの『ドラキュラ72』みたいな。モチーフである悪魔との契約、終末感の表現なども70年代ぽい、というか でなければ成立しなかったかも。全面的にフィーチャーされるボニーM以外にも音楽番組のチャートがアバとポール・マッカートニーのソロ、パブで流れるブームタウン・ラッツなど ただただ懐かしい。嫌いなオチではないけど特に新鮮味はない。 2.0

2023年6月23日〜7月12日
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