西田千夏

大恋愛~僕を忘れる君との西田千夏のレビュー・感想・評価

大恋愛~僕を忘れる君と(2018年製作のドラマ)
5.0
王道な展開でもあるから、
先は読めてしまう部分もあるが、
こんなに泣くとは思わなかった。

…というか、もう2年前の作品なことに驚きを隠せない。

尚は井原先生と結婚直前まで行くも、
真司が自分の大ファンである作家と知り、
意識するようになり気持ちは真司に向くようになる。

尚は井原先生本人に「好きな人が出来た」と言い、別れを告げる。

尚と真司は、様々な困難に直面しながらも
結婚を迎えたが、時が経つにつれ、
尚の頭から消えていくものも増えていく。

幼い息子が1人と、
頼れる人は周りに居ないため自分で尚を
助けなきゃと思うようになる。

どの回も感動させられるものだが、
やっぱり最終回が1番感動したものになったのではないでしょうか。

うちの弟もドラマや映画で滅多に泣かない人ですが、珍しく「泣いた」と言っていたので相当心に響いたのでしょう。

特に最終回の後半、
尚の息子・恵一くん、尚の母、
結婚予定だった井原先生、
良き相談相手で親友の沢田柚香、
真司の元職場の同僚の木村さんや小川さんもその場に集まった。

誰一人としてその存在を知らない尚からすれば、
全員が初対面当然のものだ。

そんな時に実の母・尚と恵一が

尚)「僕、」
恵)「恵一だよ。恵くん。」
尚)「恵くん…。お母さんは?」
真)「遠くに旅に行ってるんです。な?」
恵)「うん!(笑顔)」
尚)「寂しいね」
恵)「寂しくないよ。
だってお母さんもうすぐ帰ってくるから。」

という会話をする。
言葉はどれを取っても、
胸が痛くなるものばかりだった。

本当は、「尚さん」じゃなくて
「お母さん」と呼びたいはずなのに…。

切ないお話ではあるけど、
生きることの美しさや人生の美しさが
描かれている。