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北の国から '87初恋のdxdxdのレビュー・感想・評価

北の国から '87初恋(1987年製作のドラマ)
4.3
泥のついた1万円札が有名の回。

純が中学生になり、物語上、五郎から純へ主人公が切り替わったようにも思える。
(どうでもいいけど初恋の純の声が空気階段のかたまりの声に似ている気がしてならない)
進路のことで口論になって純は五郎を投げ飛ばすし、親父が出来なかった風力発電も実現してしまうけど、
これは精神的な純の父親殺しに見えなくもない。父親を越えてしまったからこそ、富良野を離れ東京に行くわけで…。

あと、タイトル通り、純の初恋が描かれるわけだけど、
純が横山めぐみ演じるれいちゃんと小屋でストーブ囲みながら尾崎豊の「I LOVE YOU」を聴くのは「北の国から」シリーズ史上でも屈指の名シーン。でもこんな淡い雰囲気なのに一緒に食べるのが豆って「北の国から」らしい。

五郎に関していうと男の意地がやっぱり今回も描かれる。
ただ、「父さんは心が狭いから~」と少し俯瞰視点を入れて、怒るところは少しだけ心の成長が見受けられた。
「男は見栄で生きている。男は労わられていると思うと傷つく」と草太も言っていたけど、
五郎の精神性を見事に体現している。男はって性別で括るのはナンセンスだと思いながらも、
男社会はこういう見栄の文化は多々見受けられるし、自分の中にも確かにある。
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