このレビューはネタバレを含みます
【渋沢栄一という人物は、自分が思っていた以上に凄い人でした。】💮
吉沢亮さんは
侍の和服も似合いますが、
近代の洋服も似合います。かっこいいです。🆒
『キングダム』では秦の始皇帝を演じて、
『東京リベンジャーズ』では東京卍會のリーダーを演じていた吉沢亮さんですが、
今作『青天を衝け』では「てやんでぇ」口調で全然違ったキャラクター像の主人公:渋沢栄一(渋沢篤太夫)を演じています。
しかもその渋沢栄一は、
中盤まではリーダーどころか、その時代の政局に流されて、主義主張がコロコロと変わる下っ端なんです。🔄
“その場その場でコロコロと主義主張を変えて生き残る“って意味では、ジャック・スパロウやハーレイ・クインみたいです。少しズルいです。
とはいえ、
彼がもし幕末で死んでいたら、
銀行🏦も郵便局📮も普及するのは何十年も遅くなっていたかもしれません。
自分は渋沢栄一って人物は、
名前だけは知ってはいましたが、
この『青天を衝け』を見ると彼の偉大さがよく分かりました。完全に見くびっていました。
ただ、実際の渋沢栄一がそういう人物だったから、これは仕方ないんでしょうが、彼は浮気してますからね…。😍
あっさり描かれてはいますが、自分にはそこは看過出来ませんでした。😤
昔はそんなことがよくあったのかもしれませんが、歴史的な偉人であっても、家庭人として立派だとは限らないのでしょう。⤵️
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【将軍:徳川慶喜と平岡円四郎さんの絡みは楽しく観ていられました。】
主人公:渋沢栄一以外で印象に残ったキャラクターとしては
まず、
平岡円四郎(演:堤真一さん)という将軍:徳川慶喜(演:草彅剛さん)に仕える側近を、自分はこの『青天を衝け』で初めて知りました。
暗殺されるほどの幕府の重要人物なのに、日本史の教科書でもこの人の名前を見た覚えがありません。🤯
“その人から学ぶものは何にも無いけど、
そばにいてくれるとなぜか元気が出る男“
って実際にいますけど、徳川慶喜にとって彼はまさにそんな存在です。
その徳川慶喜と平岡円四郎さんが絡んでくる場面は全体的に観ていて和みますし、😄
自分はその円四郎さんが殺された回が序盤では1番強く記憶に残っています。
その奥さん(演:木村佳乃さん)も
側近の川村恵十郎(演:波岡一喜さん)も存在感がありました。
それに、草彅剛さん演じる徳川慶喜も個人的には事前に予想していた以上にかなりハマっていて、
悲壮感のあるキャラクター像を演じていました。
基本的に、彼らの絡むくだりは面白く観ていられました。
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【大河ドラマらしく、脇役も製作陣も充実しています。】
それ以外で印象に残っていることを箇条書きにしていくと、
・徳川家康(演:北大路欣也)の語りは、自分には黒子の人の動きばっかり気になって話が頭に入って来ませんでした。🤯
・尾高惇忠を演じた田辺誠一さんは見た目には歳をとりません。ずーっと若いです。
・(かなり痩せているので)博多華丸さんが西郷隆盛を演じるとは思いませんでした。
・大久保利通(演:石丸幹二さん)は好きな維新志士なんですが、今回の石丸幹二さんは少し悪役寄りのキャラクターでした。
・渋沢喜作を演じた高良健吾さんはあいかわらずカッコいいです。🆒
・尾高長九郎を演じた満島真之介さんも鬼気迫った演技がハマっていました。
・坂垣李光人さん演じる民部公使も、観ていて感情移入してしまう愛されキャラでした。
・大隈重信を演じた大倉孝二さんは九州弁で頑張っていました。頑張ったのであ〜る。
・『龍馬伝』では香川照之さんが演じていた岩崎弥太郎ですが、今作『青天を衝け』では中村芝翫さんが演じていました。
彼は彼で、圧倒的な存在感がありました。
それにしても、渋沢栄一の孫と岩崎弥太郎の孫娘が結婚するとは思いませんでした。😲
・「『西郷どん』と『いだてん』に出ていて大河ドラマ出演に慣れているとはいえ、橋本愛さんが大河ドラマのヒロインって大丈夫なの❓」
って観る前はかなり不安になっていたんですが、ちょっと予想以上に良妻賢母がハマり役でした。グルグルしていました。🌀
・全編通して外国人俳優さんたちの顔が良くて、彼らと接するくだりは観ていて気持ちよかったです。
アメリカのグラント将軍を渋沢邸に招待する話や、終盤に渋沢栄一が渡米する話とかも面白かったです。
キャスティングとそのキャラクター以外では、
・オープニングのアニメーションの映像美🌊
・佐藤直紀さんの音楽の盛り上がりと壮大さ🎼
・グリーンバック🟩で撮影したであろうCGによる近代西洋文化の景色🏰
これらもすごいと思いました。
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【吉沢亮さんから笠松将さんへ、ドラマを飛び越えて受け継がれた“全力疾走イズム“】
あと、渋沢栄一の孫:敬三を演じた笠松将さんについて。
最終回は、北大路欣也さんではなく、ほとんど彼の語りなので、大河ドラマの最後を締めくくる、ものすごい大役だったと思います。
そして、これは本当に偶然なのでしょうが、
その笠松将さんは、
12/27(月)にNHK総合で放送される『岸辺露伴は動かない』の第4話「ザ・ラン」にゲスト俳優として出演します。
そこで、笠松さんはランニングマシンで滅茶苦茶走ります。🏃♂️💨
そしてこの『青天を衝け』の最終回は、
渋沢栄一が全力疾走するシーンで幕を引きますが、その“全力疾走イズム“🏃♂️は、奇しくもドラマを飛び越えて彼の孫に受け継がれたようにさえ感じました。
その『岸辺露伴は動かない』はすごく奇妙な話ですが、それも観ますよ。
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【大河ドラマで幕末ものは不人気とされているそうですが、これは傑作だと思います。】
個人的には明治維新以降、特に終盤になるにつれて面白くなった印象です。
前述したように、渋沢栄一は郵便📮や銀行🏦を作ったり、日本の近代化の上でかなり重要な役割を担っていたんですね…。
特に、
⑴養育院を設立したり、明治時代から社会福祉の問題に対して前向きに取り組んでいること。
⑵国の富国強兵政策に反して、彼自身は基本的には最後まで反戦主義であったこと。
⑶外交に熱心で、年老いても自分の足で地道に草の根運動をしたこと。
この3点は当時としてはかなり進んだ考え方だと思います。
特に⑶外交活動に関しては、
岸田文雄氏は外務大臣の時に、
普段から地元:広島への演説に足繁く通っていたから結果としてオバマ大統領の広島訪問が実現したように、🇯🇵🇺🇸
やっぱり地道な訪問活動って大事だと思いました。😅
この『青天を衝け』に関しては、
東京オリンピックの影響で放送回数が例年より少なかったせいか、
終盤にかけて渋沢栄一の周囲の人たちは急ピッチでバタバタとお亡くなりになっていくんですが、😇
当の渋沢栄一自身は91歳まで長生きして、晩年まで精力的に活躍しました。健康的に長生きしたことも含めて天才だと思います。💮
大河ドラマで幕末ものは不人気とされているそうですが、
自分にとっては『新撰組』『龍馬伝』に次ぐ新たな傑作というか、かなり好きです。
最終回も感動的なフィナーレで最高でした。😭