このレビューはネタバレを含みます
【自分が観てきたTVドラマの中で1番好きです。】
※今回もかなりネタバレします。
これから見るつもりの方は読まないことをオススメします。🙇🏻♂️
昨日(12/30)の朝から2日間に分けてTBSで一挙放送していたみたいですね。📺
自分は昨日は全く観られなかったんですが、初回放送当時は毎週楽しみに見ていました。
毎話、絶対になにかしらのシーンで泣いてました。😭
旨そうな料理🍽️が絡んでくるドラマは視聴率がとれるイメージがありますが、
この『天皇の料理番』に関しては、仮に料理を抜きにしても普通に人間ドラマとして大好きです。
今まで観てきたドラマの中では大河ドラマ『新選組』や『相棒』シリーズと並んで1番好きです。
スコアは文句無しの星5つです。⭐️
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【佐藤蛾次郎さん演じる“バンザイ軒“って洋食店の店主さんが好きです。】
まず先日、佐藤蛾次郎さんが亡くなられちゃいましたね。😇
『男はつらいよ』シリーズで“源ちゃん“ってお寺の鐘つきの役が有名ですけど
このドラマでも“バンザイ軒“って洋食屋の、実に気楽で気分のいい店主さんを演じていました。
あの店で華族会館をクビになった主人公が、改めて料理に対する情熱を取り戻すんです。あの店主さんもよかったです。
ご冥福をお祈りします。
バンザイ‼️🙌
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【寅さんみたいな、“愛すべき駄目人間“が主人公です。】
で、このドラマについて。
佐藤健さんの元来のかっこよさが邪魔していますが、彼が演じる主人公:秋山篤三は簡単にいうと、“愛すべき駄目人間“なんです。
『男はつらいよ』の寅さん🐯に近いです。
一生懸命なのはいいんですけど一本気すぎて、ムカつく先輩に包丁を突きつけるような暴力行為をしょっちゅう起こします。🔪
見る人によっては
“すぐにキレるヤバい若者“
に思われてもしかたありません。😅
“そんな人間がなぜ天皇の料理番になることが出来て、そして最後まで務めあげることが出来たのか❓“
を描いた人生劇場です。
で、そんな主人公が最終回で、とある理由のためにブチギレたい気持ちを抑えるという精神的成長を見せます。🦆あそこはすごく感動的です。😂
後から知ったんですが、これって堺正章さん主演ドラマのリメイクなんですね。
そういう意味では堺さんが演じた「西遊記」の孫悟空🐵も“不良少年の更生する話“って点では共通します。
しかもその元のドラマのナレーターは渥美清さんが務めていたということで、やっぱり少なからず『男はつらいよ』🐯シリーズとの繋がりを感じます。
前述した佐藤蛾次郎さんや、あと主人公の母親役で美保純さんも出演していますからね。
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【俳優さんもみんな好きです。】
⑴ただ、そんな駄目人間を演じた佐藤健さん自身に関しては、そのキャラクターに反して、おそらくめちゃくちゃ器用な人なんでしょう。
包丁さばきとか🔪フランス語のシーン🗣️とか、役作りとして入れなきゃいけない情報量もかなり多かったと思いますが、すごく器用にこなしていたと思います。
それ以外の主要キャストでいうと、
⑵小林薫さんは渋いです。
『深夜食堂』のオヤジとはまた違った雰囲気ですが、怒ると怖そうな雰囲気も常に漂っています。
⑶それから、料理長でいうと木場勝己さんもよかったです。あの人の言うことにも筋が通っています。🧑🍳
⑷桐谷健太さんもハマり役です。
パリ編のお別れのシーンとかもすごく好きです。🌸
途中からずーっと彼の経済力が気になっていましたが、それは最後まで気になりました。一見、主人公にとってお荷物な存在なんですがどうも憎めない、得な人間です。
⑸柄本佑さんも上手いですね。
主人公に対してずーっと負い目を抱えたまま生きてきた、ある意味、複雑で難しい役だと思いますが、そういう役って柄本さんはハマります。
⑹郷ひろみさん演じるフランスの外交官もよかったです。🇫🇷
“郷に入れば郷に従え“とはよく言ったもんです。
特に「日本人でも組合に加入した前例を作るべきだ。」みたいにフランス語で流暢に説得をするくだりは何回も見たいです。
⑺パリ編でヒロインを演じたサフィラ・ヴァン・ドーンという女優さん。
黒木華さんに代わるパリ編のヒロインなんですが、彼女も好きです。ただwikipediaによると、今作以外での出演作のデータが見つからないので女優業としてはあんまり活躍してないんでしょう。少し残念です。⤵️
⑻そして黒木華さん。
自分は好きな女性のタイプを聞かれたら、
「「天皇の料理番」の黒木華さんだ。」と答えていた時期がありました。
それ以外に
・『男はつらいよ』のさくらさん(演:倍賞千恵子さん)
・『ロッキー』のエイドリアン(演:タリア・シャイア)
とか言っても、相手はいまいちピンと来ないことが多いですね…。やっぱりフィクションのキャラクターを挙げるのはやめた方がいいようです…。😅
全然関係ありませんが、
蒼井優さんと黒木華さんは似ていると思います。おそらく山田洋次監督はああいう顔の女優さんが好きだと思います。
それはそれとして、
今作の黒木華さんはほんとに健気です。🥰
「ジュテームって何ですか❓」🥲ってすごく泣き笑いのいいシーンですね。
関東大震災が起こった時に、「なんで父さんの働き先を言わなかったのか❓」を息子に説明するくだりもすごく好きです。😂
⑼そして、何と言っても主人公のお兄ちゃんを演じた鈴木亮平さん。
『孤狼の血LEVEL2』ではすごい悪役でしたが、やっぱり真面目な好青年の役は似合います。
鈴木亮平さん自身、おそらくものすごく真面目な俳優さんなんでしょう。
特に体重をコントロールする能力が本当にすごいです。彼の減量で「うわっ、肺の病気が悪化してる。🫁」って画面に映った瞬間に一目で分かります。
演じたキャラクターとしても、
自分がずーっと頑張ってきたけどそれが報われなかった想いを弟に託そうとする、すごく悲しい存在です。
ある意味、主人公よりも万人から愛される良心的存在です。
彼からの手紙のくだりも泣きました。😭
彼が死んじゃうくだりも泣きました。😭
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【最後に今年一作、お疲れ様でした。】🙇🏻♂️
タイトルの「天皇の料理番」ですが、
なんで民間の一流ホテルとか三ツ星レストランじゃなくて、
“天皇の料理番“である必要があるのか❓
の理由の説明が劇中でちゃんとされていて、そこも「なるほどなぁ😄」って溜飲が下がりました。
最終回のGHQとの会話とかはフィクションなんでしょうが、
戦争に負けて、人間宣言をして、全国民の価値観がひっくり返ったとしても、
それでも天皇陛下って日本人にとってものすごく特別な存在です。
それに単純に優しいひとですね。
主人公が好きになる気持ちも分かります。
要は、
自分の食べる料理自体にはさほどこだわってはいなかったけど、
料理人がそれを真心を込めて作っていて、
天皇陛下もその真心をちゃんと受け止めて食べていること。
それ自体が1番重要だったんでしょう。
2022年の最後のレビューになりますが、
今年一年の最後を、このドラマで締めくくれたのは気分が良いです。威風堂々です。♨️
来年もよろしくお願いします。🙇🏻♂️
