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コタキ兄弟と四苦八苦のkuraのネタバレレビュー・内容・結末

コタキ兄弟と四苦八苦(2020年製作のドラマ)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

山下敦弘(監督)×野木亜紀子(脚本)

古舘寛治と滝藤賢一が2017年に偶然出会った時に「自分たちがダブル主演できるドラマを立ち上げよう」と意気投合したことから始まった企画。
※野木亜紀子オリジナル脚本

ひょんなことから「レンタルおやじ」を始めることになった兄弟に舞い込む依頼。

兄・一路(古舘寛治) 弟・二路(滝藤賢一)
喫茶シャバダバ店員・五月、さっちゃん(芳根京子)

・3人のコンビネーション、空気感
(山下監督は芳根京子の魅力を最大限に引き出してます)
・毎回異なるゲストとの掛け合い
・基本コミカル、時にシリアスに
・一見くだらなさの中に、大切なものが詰まっている(人生のヒントが隠れている)

見れば見るほど味が出る、たまにふと観たくなるスルメドラマ。


【各話テーマ&ゲスト】

第一話 市川実日子、宮藤官九郎

怨憎会苦(おんぞうえく)
怨み憎む相手と会う苦しみ

第二話 岸井ゆきの

求不得苦(ぐふとっく)
求めるものが得られない苦しみ

第三話 望月歩

曠夫受苦(こうふじゅく)
伴侶がいない苦しみ

第四話 樋口可南子

死苦(しく)
死んでゆく苦しみ

第五話 ゲストなし

愚虜弄苦(ぐりょろうく)
愚虜に翻弄される苦しみ

第六話 川島鈴遥

世間縛苦(せけんばっく)
俗世間の価値観に縛られる苦しみ

第七話 門脇麦

病苦(びょうく)
病を抱える苦しみ

第八話 芳根京子

五蘊盛苦(ごうんじょうく)
肉体と精神が思うがままにならない苦しみ

第九話 吉沢悠

増上慢苦(ぞうじょうまんく)
思い上がってしくじる苦しみ

第十話 小林薫

老苦(ろうく)
老いる苦しみ

第十一話 北浦愛

生苦(しょうく)
生まれる苦しみ

最終話 古舘寛治、滝藤賢一、芳根京子

愛別離苦(あいべつりく)
愛する者と別れる苦しみ

特に、八話、十一話、最終話は永遠にリピートしたいくらい好きです。

オープニングテーマ
「オトナ」Creepy Nuts

エンディングテーマ
「ちょうどいい幸せ」STARDUST REVUE

【印象に残ったセリフ】

"無かったことにはできないよな“

"正論だけで生きていける幸せな世の中なら私達なんて必要ありません“

"ハッピーの掛け算”

"求めるものが手に入りますように”

"仏滅っていうのは、なんにもない虚しい日っていう意味なんだけど…。なんにもないっていうことは、何かを始められる日っていう意味もあるんだって”

"我々みんないつかは滅びる。滅びる日に多少の誤差はありますけど“

"ネットを信じるな。全部Googleの陰謀だ”

"溜め息はよせ。不幸せがうつる“

"人間は面倒くさいからな“

"なんで続かねぇんだろな、いいことって“

"俺たち…入れ替わってる〜!?“

"この肉体も、気持ちも、抱いた感情も、行いも、意識も、何でもない。あなたという存在は、あなたがあなただと思うから、あなたなのであり、誰かがあなたを認識したから、あなたなのです“

"大丈夫。すべての道はローマに通ず“
(遠回りをしても、最後はあるべき場所にたどり着く)

"自己顕示欲を捨て、説教しよう、反論しよう、という姿勢を見せずに聞き役に徹する“

"無意味な時間を楽しめる才能が欲しい”

"自由は心許ない。だけど、猫と老後を暮らしても誰にも怒られない自由が私は好きです”

"片方だけが幸せじゃ駄目なんだよ。両方幸せじゃないと”

"それでも生まれちゃったんだよ、俺たちは。出ちゃったものは戻せない。この身体で、この心で、生まれてきてしまった。けれども、その先は好きにさせてもらうぞ神様!か、仏様かも分かんないけど…。
あなたが、あなたたちが、あなたとして生きていく事を、俺は祝福する!”

"ただいま、おかえり、いってきます”

"今は無理でも、いつか。2年後、5年後、ひょっとしたら8年後に分かり合えるかもしれない。
まぁ俺たちくらいの歳になれば、あっという間だよ。うん。だけど、さっちゃん達の1年は大切だ。重い荷物は、いい大人にまかせて、自分たちの選んだ道をいきなさい”

"いつかまた道に迷ったらいつでもおいで。いつだってローマは此処に在る“

もし君がいなければ
気づくことない 愛しさの瞬間(とき)
今日もまた ちょうどいい幸せ
ふたりを包んでいるよ♪
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