てっぺい

グレイマンのてっぺいのレビュー・感想・評価

グレイマン(2022年製作の映画)
4.0
【グレイじゃない映画】
息もつかせぬ多彩なアクションの連続。絶体絶命から何度も這い上がる、映画の本質的な面白さ。Netflix最高額の製作費という、配信映画の新時代。この一本の存在感には全く“グレイ”な部分ナシ。

◆トリビア
○ 本作の製作費は2億ドル(約270億円)で、Netflix史上最も高額な作品。(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/グレイマン)
○すでに続編やスピンオフが検討されており、監督も次作の構想がある。(https://theriver.jp/grayman-almost-killed-us/)
○当初はブラッド・ピットが主演に起用されていたが降板した。(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/グレイマン)
○アナ・デ・アルマスは、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』から連続でアクション作品への出演。パロマという新人CIAエージェント役は、本作でのCIA職員役とも共通する。(https://theriver.jp/greyman-armas-dani-important/)
○ ロサンゼルス、フランス、チェコ、タイ、クロアチア、オーストリア、アゼルバイジャンなど、世界7ヵ国以上で撮影され、1,000人を上回るスタッフが集められた。(https://theriver.jp/grayman-action-special-video/)
〇ライアン・ゴズリングはタグ・ホイヤーのブランドアンバサダーを務めていて、本作でもその時計を着用、本作とタグ・ホイヤーがパートナーシップを結んでいる。(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000338.000002796.html)

◆関連作品
〇「ヒットマンズ・ボディガード」('17)
ライアン・レイノルズとサミュエル・L・ジャクソンのバディ・アクション・コメディ。殺し屋のボディ・ガードという関係が特徴的。Netflix配信中。
〇「タイラー・レイク -命の奪還-」('20)
本作監督のジョー・ルッソが脚本のNetflixオリジナル作品。12分間のワンカットが圧巻。Netflix配信中。

◆評価(2022年7月22時点)
Filmarks:★×4.0
Yahoo!映画:★×4.2
映画.com:★×3.7

◆概要
【原作】
マーク・グリーニー『暗殺者グレイマン』
【脚本】
「アベンジャーズ」シリーズ クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
【監督】
「アベンジャーズ エンドゲーム」アンソニー&ジョー・ルッソ兄弟
【出演】
「ラ・ラ・ランド」ライアン・ゴズリング
「アベンジャーズ」シリーズ クリス・エバンス
「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」アナ・デ・アルマス
「マトリックス レザレクジョンズ」ジェシカ・ヘンウィック
【公開】
2022年7月15日(Netflixで2022年7月22日から配信)
【上映時間】129分

◆ストーリー
通称「グレイマン」と呼ばれ、その正体を誰も知らない優秀なCIAの工作員コート・ジェントリーは、ある日、組織の超重要機密を知ってしまったことから、命を狙われるはめになる。元同僚で非情な工作員のロイド・ハンセンはコートに賞金をかけ、あらゆる手段を使ってコートを仕留めようとするが……。


◆以下ネタバレ


◆アクション
飛行機からの脱出アクションに、電車内の銃撃戦、それと並走するカーアクション、さらには手錠で繋がれたコートを囲んで組織と警察、SWATが入り乱れる銃撃戦。次から次に出てくる多彩なアクションのオンパレード。逆にラストの一対一の肉弾戦が物足りなく思えるほど笑、アクションの見応えは超抜群。劇中にセリフがあった「007」シリーズにも引けを取らない極上アクションだった。

◆不死身
落とし穴からの脱出すら不可能に思えるところに、ロイドの組織が出口を取り囲む、絶体絶命以外の何物でもない状態。そこから形勢を一気に逆転させるのはもはや笑えるレベル笑。公園で手錠を繋がれ警察に囲まれている状態からの脱出ももはや「ミッション・インポッシブル」。ラストでは病院を抜け出すシーンを全カットするほど笑、不死身すぎてもはや何が起きてもおかしくないと思えてしまうのは、本作の脚本力と映像力のなせる技か。

◆善悪
子供を発見して銃撃を止めたコート。手錠を繋がれたあの公園では一般市民を散らせと天に発砲。凄腕の工作員にも善の心がある傍ら、悪の化身のようなロイド側にも、ロイドの悪事に心変わりするスザンヌやアヴィクの姿が。そんな、善と悪の一騎打ちではなく、まだらの図式が本作の一つの特徴であり、だからこそ、スザンヌがロイドを撃ったラストの面白さに繋がったと思う。

◆Netflix
Netflix史上最高の2億ドルの製作費をかけたという本作。見応えは他の有名アクションシリーズに全く引けを取らなかったし、“御大”が一切登場しなかった本作の続きが早くも気になる(原作は10作出版されている)。映画の見方が劇的に変わっている昨今、このレベルの映画は映画館で見たかったのが本音ながら、自宅で手軽に見れるという選択肢も悪くない。おかげで今日が“フツーの土曜日”ではなくなったのでありがたい笑。

引用元
https://eiga.com/movie/96086/
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/グレイマン
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