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ONE PIECE FILM REDの3104Arataのレビュー・感想・評価

ONE PIECE FILM RED(2022年製作の映画)
3.6
<23年03月>
【シリーズ物アニメ映画らしからぬ映像クオリティと物語構成。非常に見応えある作品でした】
・2022年公開の日本のシリーズアニメ映画。
・電電虫からの配信を通して歌を世界中の人々に届け、愛されている歌手のウタ。彼女が初めて開く会場でのリアルコンサート。多くのファンがライブが開催される島に集まってきており、麦わらの一味もその中の一人。何も知らなかったルフィはウタを見るなり「お前ウタだよな?久しぶり~」と声をかける。なんと、ウタはルフィが海賊を目指すきっかけとなったシャンクスの娘だった。一方、そのウタが持つ悪魔の実の能力を危険因子と捉えた海軍も、その島に向かって攻め入る準備を進めていた。島で一体何が起こるのか、、、 という大枠ストーリー。

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[お勧めのポイント]
・すべてがミュージカルのようなプロモーションビデオのようなアップテンポが素敵
・映像のクオリティがすごすぎて鳥肌
・シリーズアニメの映画らしからぬ本編との絡みと感動
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【すべてがミュージカルのようなプロモーションビデオのようなアップテンポが素敵】
・序盤からウタのライブの歌に合わせて聴かせつつ物語を魅せる流れの良さ。数多くいるルフィの一味の攻撃シーンをさらさらっと一瞬でカッコよく見せるテンポの良さ。仲間一人一人にかける時間を少なくすることで、飽きずにすらーっと観れます。そのうえで、大切にしている物語の本質(ウタの過去など)にはしっかりと時間を使って共感を高めてくれる。本編とは全く絡まないような、ぶつ切りに近いシリーズ物のアニメの映画作品とは一線を画すような魅せ方と物語に感じました。これまでのONE PIECEの映画作品とも一線を画す感じですね。

【映像のクオリティがすごすぎて鳥肌】
・ウタのライブシーンしかり、ルフィの仲間の攻撃シーンしかり、とにかく映像のクオリティが凄いです。普段なら「はいはいー、一人一人の戦闘シーンが始まりましたねぇ」とちょっと冷ややかな目で観てしまうことが多いのですが、今回はそれらのシーンにゾクッと鳥肌が立ってしまうようなカッコよさがありました。しかも、時間が短い!一人3秒もないんじゃないでしょうか笑 映像クオリティ×テンポの良さが前のめりに観てしまう良さがありました。

【シリーズアニメの映画らしからぬ本編との絡みと感動】
・ルフィとシャンクスが本編とは別の映画で絡むと、本編にも影響が出そうですが、しっかり絡んでくる。しかも過去の出来事を含めて、本編にもつながりそうな重ための内容。ここまで脇道感の少ない作品だと、いよいよ本編そのものの終焉も迫っているのでは、と思わざるを得ませんでした。特に終盤戦でルフィ海賊団とシャンクス海賊団が共闘していくところなんかはワクワクします。

【総じて】
・一番の驚きは「敵の据え方」でした。これまでの作品やCMから推察すると「狙われるウタ、守るルフィ」という単純な構図をイメージしていましたが、全然裏切られました。こういう構成の仕方もニクいといいますか、さすがだなぁ、と思いました。
・総じて、シリーズ物アニメ映画にあまり期待しない私でもかなり楽しめて心揺さぶられた、とても素敵な作品だと思いました。これまでのONE PIECE映画の中では、現状一番好きな作品になりました。物語構成や内容、魅せ方をテンプレートにのせるのではなく、積極的にどんどんアップデートされているONE PIECE映画の姿勢が素敵です。ありがとうございました。

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