dei

すずめの戸締まりのdeiのレビュー・感想・評価

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)
2.0
なんだろうこのついていけない感じ…物語の助走が足りないのか、自分がファンタジーに入り込む想像力や感受性が足りてないのか。

新海誠だけでなく、細田守も似たことを感じるんだけど人間の描写にリアリティを感じない、極めて善的な人間で固めていて悪に豊かさは無くつまらないし抽象的でぼんやりしている。優しくて理想的な人間に助けられて薄ぼんやりした超常的な悪めいたものと対峙して、自己犠牲的な少年少女が成長する。ぼんやりとテーマがあって誰も傷つけない表現で誤魔化してるようにも見える。この人が描きたいものに信頼ができない。

新海誠の初期作品をみていた頃は、もっとSFの方向性で深度を深めていくと思っていたので少し残念。主役の男の子の声は最初は良いかもと思ったけど聞いてるうちにクセが酷くて終盤はどんどん嫌になってしまった。

あと、震災を絡めること自体には最新の注意を払えばいいとは思うけど、この映画の使い方に対しては全くいいと思えなかった。
dei

dei