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マーウェンのdeiのレビュー・感想・評価

マーウェン(2018年製作の映画)
5.0
スティーブ・カレルは奇跡のような人だな。今この時代にこそ改めてこの映画を見てほしい。ここ数年でどんどん加熱するマイノリティやフェミニズムや人種や障害などの、あらゆる議論に通底する"自分にとって分からない人"をそのまま描いた圧倒的な正しさ。

彼と、彼のアートは人間や社会とのそのままの不適合を描いている、アートだって少しもほしいと思わないし、造形や見た目は存在として全く気持ちよく無い、でもその気持ちよく無さは彼の抱える社会に対しての気持ちよく無さ、理解のされ無さ、受けてきた理不尽さの表出だからこそと思うとどこまでいってもやりきれない。

フェミニズム映画も同性愛映画も、いろんな過激さや普遍さを備えた映画が出てきているけど、この映画はある意味で教科書的な、すごくちゃんと人間を見据えた映画になっている。なんで言えばいいのかよく分からん。
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